エンタメ

簡秀吉「杢代くんは最初とっつきにくい印象だった」杢代和人「簡さんがこんなに面白い人だったとは」 仮面ライダー2人が集大成対談「仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング」【インタビュー】

左から杢代和人、簡秀吉(C)エンタメOVO

-ところで、劇中のライバル関係と異なり、お2人の名コンビぶりはファンの間で有名です。集大成を迎えるこの機会に改めて伺いますが、出会ったときのお互いの第一印象はいかがでしたか。

 実は最初、杢代くんはちょっととっつきにくい印象だったんです。すごくクールな雰囲気ですし、いつも撮影が終わるとすぐに帰ってしまうので。こんな関係になるとは思ってもいませんでした。

杢代 早く帰るのは、家が遠かったからで(笑)。僕も最初は、簡さんがこんなに面白い人だったとは知りませんでした。オーディションのときから華があって印象に残ったので、主演に決まったと知ったときは「やっぱり…」と思いましたし。でも、話をするようになったら、いきなり天然ぶりを発揮してきて(笑)。

-いつ頃から漫才コンビの“ボケと突っ込み”のような現在の関係に?

杢代 しばらく遠慮していたんですけど、中盤に差し掛かった頃、さすがに我慢しきれず、僕が突っ込み始めました。でも、そんなふうに初対面の相手とも壁を作らず、すぐに仲良くなれるのが、簡さんのいいところ。しかも、本人の素顔と英寿を演じているときのギャップの大きさには、「さすが主演俳優…」と思わされました。

 褒め過ぎ!

杢代 自分で言ってどうするの(笑)。

 僕は最近、何をやっても「簡秀吉のままだ」と言われるのが悩みで。もっと自分を抑えて、寡黙なキャラでいっておけば良かったなと。だから、これからは黙るようにします。

杢代 遅いよ!(笑)

 でも、僕にとって杢代くんの存在は大きかったです。彼が英寿のライバルとして道長を演じてくれたからこそ見応えのある作品になりましたし、イベントなども盛り上げてくれましたから。おかげで僕も楽しく過ごすことができ、すごくありがたかったです。

杢代 こちらこそです。

-お二人のすてきな関係は、「仮面ライダーギーツ」の人気に大きく貢献しました。最近は、10周年や20周年の節目に新作が製作される特撮作品も増えてきたので、「仮面ライダーギーツ」も将来、そういう形で続編ができるかもしれませんね。

杢代 今はまだ、10年先のことなんて想像できませんが、もしそういう機会が巡ってきたら、ぜひやってみたいですね。でも、それにはまず、主演の簡さんが「やる」と言ってくれなければ。そうしないと、何も始まりませんから。

 分かりました。今からスケジュール空けときます!(一同爆笑)

杢代 こらこらこら(笑)。

 でも、またみんなで集まれたらいいよね。

杢代 それが実現できるくらい、活躍していたいですね。

-それでは最後に、本作への思いをお聞かせください。

 「仮面ライダーギーツ」の集大成ということで、かなり気持ちも入りましたし、いい緊張感で撮影にも挑めました。テレビシリーズから応援してくださった皆さんにとっても、気持ちよく締めくくれる作品になったと思います。「ギーツ」ファンはもちろん、すべての仮面ライダーファンにご覧いただきたい作品です。これを見ずに、特撮ファンは名乗れませんよ!

杢代 大きく出た(笑)。でも僕も、締めくくりなので、ファンの皆さんにとって満足度の高い作品にしたいと思っていました。道長をメインにしていただいた責任もありますし、テレビシリーズが「面白い」と言っていただけた分、「最後のVシネだけは微妙だった」と言われたら悔しいですから。幸い、スタッフ、キャストみんなの力で、「最後まで面白かった」と言っていただける作品になったと思うので、ぜひ多くの方にご覧いただきたいです。

(取材・文・写真/井上健一)