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持続的な働き方、託児所の設置で斎藤工さん、ぼる塾らが受賞 日本の働きやすさを前に進める「WORK DESIGN AWARD 2023」

受賞者と審査員ら
受賞者と審査員ら

 人事労務管理ソフト開発を手がけるSmartHR(東京都港区)は11月23日、都内で「WORK DESIGN AWARD 2023 受賞式」を開催し、「PERSON部門」に俳優・斎藤工さん、女性お笑いユニットのぼる塾らが入賞し、同部門グランプリをぼる塾が受賞した。
 「WORK DESIGN AWARD」は日本の「働きやすさ」を前に進めることを目的に、働き方をアップデートした取り組みを社会に広く伝えるアワードで今年で3回目の開催となる。エントリーされた106件の取り組みの中から、「ACTION」「PRODUCT」「PERSON」の部門賞を審査員が選出し、1万人のビジネスパーソンによる投票で、各部門賞から1点ずつグランプリを選出した。

 働き方や取り組みにより世の中に新たな気付きや前向きな影響を与えた人物を表彰する「PERSON」部門で受賞した斎藤さんは、撮影現場で働く女性の多くが、妊娠・出産を機に辞めざるを得ないことへの問題意識をきっかけに、5年前から撮影現場に託児所の設置やキャストのための食事に気を配るなど、映像撮影現場での環境変革の取り組みが評価された。

 授賞式を欠席したためビデオでメッセージ寄せた斎藤さんは、「すごく光栄です。口に出すだけでなく行動で示すことに真実があると思い、活動を始めました。変わらなければいけないタイミングなのに業界全体的に腰の重さ、鈍さに課題を感じています。大きな変革をイメージすると腰が重くなるため、食事からの栄養面といった、既にあるものや恵を生かす少しの努力で、大いなる改善ができると思いますし、その歯車が回り出すと新しい当たり前が生まれると思っています」などと思いを語った。

「PERSON部門」を受賞した斎藤工さん
「PERSON部門」を受賞した斎藤工さん

 また、同部門でグランプリを獲得したぼる塾は、育休明けのメンバーがいることから、柔軟で持続的な働き方を4人で考え実践したことが評価された。時には3人体制や4人体制の変則体制や時短で長くお笑い芸人として活動できるよう働き方を工夫したという。

 受賞式を欠席したぼる塾はビデオメッセージで、「PERSON部門、そしてグランプリの受賞ありがとうございます。(育休明けのメンバー)酒寄さんは、今年から、ネタ書きだったり劇場出番だったり、対応できる仕事の選択をして活動しています。これからも状況によって色々変わってくると思いますが、その時々で柔軟に、楽しく仕事をしていきたいと思います」と受賞の弁を述べた。

「PERSON部門」グランプリのぼる塾
「PERSON部門」グランプリのぼる塾

 このほか、審査員に伊藤羊一氏(武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長)、浜田敬子氏(ジャーナリスト/AERA元編集長)、松江英夫氏(デロイト トーマツ グループ 執行役)、馬渕磨理子氏(日本金融経済研究所 代表理事)、芹澤雅人氏(SmartHR 代表取締役CEO)らが名を連ねた。同アワードは、「PRODUCT部門」グランプリに、就労困難者特化型BPOプラットフォーム「NEXT HERO」が評価された「VALT JAPAN株式会社」が、「ACTION部門」のグランプリには、ひきこもりや不登校をサポートする新たな働き方の取り組みが評価された「ワンぽてぃと」が受賞した。