就活をしている学生に人気がある企業は、その時代によって変化するが、いまの学生はどの企業に就職したいと思っているのだろう? 学情(東京)が4月1日~10月31日の期間に2025年3月卒業予定の全国大学3年生、大学院1年生7715人を対象に行った「就職人気企業ランキング」では、6年連続で伊藤忠商事がトップになった。
伊藤忠はエネルギー・化学品、食料、住生活、金属など多分野で大きく収益を伸ばしているなど業績が好調。また、午後8時以降の残業を原則禁止する「朝型勤務」を導入している点が人気を集める理由なのかもしれない。
では、商社が人気上位を占めているのかというとそうでもなく、ベスト10では、2位の講談社、3位の集英社、7位のKADOKAWA、9位の小学館と、出版社が上位にランクイン。4社も出版社がベスト10入りしたのは、2001年卒ランキング以来初めてだという。4位の任天堂を含め、電子コミックや動画、ゲームなど、コンテンツを提供する企業が、デジタルネイティブである学生から支持されている様子だ。
さらに、5位のアサヒ飲料、10位の味の素をはじめ、50位までに7社がランクインした食品業界も、景気変動を受けにくい業種として根強く支持されている。コロナ禍が落ち着いたことで、レジャーや旅行、ホテル業界、航空会社なども人気復活の傾向があるようだ。