スマートフォンやノートパソコなどモバイル機器に必須となっているリチウムイオン電池。小型でも大きなエネルギーが取り出せる一方、生産にはリチウムやコバルトなどレアメタルが必要で、将来的な資源の枯渇への危惧、製造時の環境への影響、外部からの衝撃による電池の破損で発火する可能性など、いくつかの問題もある。
そこで近年、注目されているのがナトリウムイオン電池だ。原料は海水や地殻にも広く存在するナトリウムで、レアメタルを必要としない、熱暴走が発生しにくく発火リスクが低いなどのメリットがある。一方、リチウムイオン電池に比べてエネルギー密度が低いので大型になること、研究開発の遅れなどが実用化の課題になっていた。
実用化について先駆けとなるのが、3月中旬に発売されたエレコム(大阪市)のナトリウムイオン モバイルバッテリー(DE-C55L-9000)。先述のレアメタルの不使用、発火しにくい高い安全性などのほか、マイナス35℃~プラス50℃という幅広い温度下での動作(リチウムイオン電池:適正範囲でプラス 15℃〜35℃)やリチウムイオン電池の約10倍の約5000回のサイクル寿命(繰り返し使用回数)などを特徴としている。1回の満充電で、一般的なスマートフォン(1800mAh)では約2.9回、大型高機能なスマートフォン(3000mAh)で約1.7回の充電ができる。また、 USB Type-Cポートは、最大45Wでの出力が可能。機器に応じて電圧、電流が変化するため、スマートフォンやタブレットはもちろん、ノートパソコンまで幅広く充電できる。 カラーはブラックとライトグレーの2色展開。価格は税込み9980円。