
物価上昇が収まる気配が感じられない中、バイトの時給も産業界全般で人手不足が顕著となっていることもあって、上昇傾向に変化がないようだ。そうした中、エン・ジャパン(東京)は、2025年7月度の「全国アルバイト・パート募集時平均時給調査」をまとめて公表した。
それによると、7月度の三大都市圏平均アルバイト・パート時給は1327円(前年同月比+16円、1.2%増/前月比-4円、0.3%減)と前月比では弱含み、全国平均時給は1216円(前年同月比-2円、0.2%減/前月比-22円、1.8%減)となった。
花火大会や音楽フェスなどのイベント、夏商戦に向けた短期的な人材需要が高まり、採用競争が激しい関東エリアでは繁忙期に備えて時給を引き上げてでも人材を確保しようとする動きがあり、前年同月比+41円、前月比+13円と大幅に上昇した。
先行きは、最低賃金の改定が募集時給をさらに押し上げることが予想される一方、企業側は原材料費などのコスト高騰が利益圧迫要因となっており、時給は引き上げつつも採用人数の増加には慎重な姿勢を取ることも想定されるという。
他方、前年同月比で時給が上昇した都道府県ランキングでは、1位が熊本県(前年同月比101円増)、2位が山梨県(同98円増)、3位が宮崎県(同77円増)となった。