紫式部の『源氏物語』五十四帖に「帚木」(ははきぎ)という巻がある。帚木は長野県の阿智村園原にあるヒノキの名木。阿智☆昼神観光局(長野県阿智村)は9月28日(土)から、「園原の地」と「古代東山道」をもっと知ってもらおうと、「源氏物語・帚木 園原の里スタンプラリー」「神坂峠越えウォーキングイベント」などさまざまな催しを実施する。
阿智村園原にあるこの帚木、コキアの形をした巨木は、遠くからはよく見えるけれど、近づくとどこにあるのか分からなくなる「不思議な木」とされ、人の心の移ろい、迷い、不確かなものの例えとして多くの都人の歌に詠まれている。この帚木のある園原の里を巡るスタンプラリーは、ゴールした人の中から抽選で10人に、昼神温泉宿泊助成券、阿智村のグッズなどが当たる。11月30日(土)まで。
また9月28日(土)には、「信濃比叡 風笛の盆 千灯供養と妙見星まつり」を開催。彼岸花が咲き誇る時期、“日本一の星空”の下、幻想的な風景が味わえる年に一度の行事で、千体地蔵では、かがり火と灯明をともして地蔵供養を行う。法要後は本堂で春風亭勢朝氏の落語も楽しめる。
10月20日(日)には、東山道を岐阜県側から出発し、神坂峠を越え長野県側まで歩く「神坂峠越えウォーキングイベント」を開催。終点の園原は、紫式部だけでなく清少納言など多くの都人に知られ、枕草子などにも登場する場所。随所に残る古道の雰囲気とともに、神坂神社・帚木・月見堂などゆかりの史跡や歌碑巡りが楽しめる。参加費は3000円(ガイド代・行動食・保険料込み)、予約申し込みが必要で、WEBか電話予約(0265-43-3001/阿智昼神観光局9時~17時30分)で、10月14日(月・祝)締め切り。