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レモンの栽培に関する完全ガイド本 品種やせん定、重要なポイントなどを解説

 フランス南部のコートダジュール、マントンのレモン祭りはもうすぐ。レモンで作ったさまざまなオブジェと南仏の明るい色合いが、もうすぐやってくる春を思わせる。この明るい色が広がる果樹、レモンの栽培に挑戦するなら、『12か⽉栽培ナビ レモン』(NHK出版、税込み1430円)がおすすめだ。オールカラーでわかりやすい解説と情報が詰まっている。

 ⼀年中⻘々とした葉を広げ、美しい⻩⾊の果実をたわわに実らせる姿を、⾃宅で楽しみたいという人は少なくない。この本では1~12⽉まで、レモンの⽉ごとの管理や気をつけるべきことをわかりやすく紹介。「鉢や⽤⼟の種類はどう考えたらよい?」「せん定したら収穫できなくなった・・・」「病気や害⾍にはどう対応すべき?」など、誰しも不安に感じる植えつけ⽅やせん定などの重要な作業について徹底的に詳しく解説している。

 また、著者の三輪正幸さんによる実際の体験と実感が込められた品種解説もたっぷり。‘リスボン’、‘ユーレカ’といった定番から、‘ピンクレモネード’や‘璃の香’(りのか)といった注⽬のニューフェイスまで、その数は20品種以上。味や⾹りのみならず、耐寒性やとげの多さも分かるから、⾃宅で育てたい品種を選ぶ参考になる。

著者の三輪正幸さん。千葉⼤学環境健康フィールド科学センター助教。専⾨は果樹園芸学、昆⾍利⽤学、農業デザイン学など。著書・監修書は30冊以上(撮影:藤⽥浩司)