新潟県妙高市・平丸地域には、全国でも珍しい「十二支をかたどったスゲ細工」という伝統工芸がある。作り手が減少しつつある今、この技を受け継ぐ機運を作ろうと、「平丸スゲ細工保存会のあゆみ」展(新潟県観光協会・新潟市)が3月1~9日、上越妙高駅近くのフルサットアップス(上越市大和5-1-5)で開催される。時間は10時~18時(最終日17時まで)。
このスゲ細工は、昭和30年代から冬の農閑期に制作され、かつては地域の重要な産業として年間2000万円の売上を記録したこともあったというが、時代の流れとともに作り手が減り、現在では地域で制作できる人がいなくなっている。そこで、この貴重な文化を未来へつなぐために、「スゲ細工のこし隊」が材料の管理から制作までを手がけ、伝統の技を守り続けている。
イベント会場では、かつての作品と現在の取り組みを比較できる展示、スゲ細工の材料調達や制作工程を紹介するパネル展、さらに週末限定で職人による実演も行われる。入場無料だ。