
チョコレートに甘い幸せをもらう人は多い。でも産出国の現場は甘くない。国際協力機構(東京)は8月10日(日)、大阪・関西万博テーマウィークスタジオで持続可能なカカオ産業の未来を考えるイベント「チョコレートをおいしく食べ続けるために、私たちができること」を開催する。地元・大阪の高校生が、持続可能なカカオ生産と消費の在り方について提案する。時間は10時30分~12時。会場とライブ配信のハイブリッド形式で開催。
カカオ産業は現在、経済、社会、環境のそれぞれの面で深刻な課題を抱えている。西アフリカの主要な生産国であるガーナやコートジボワールでは、カカオ農家の約3分の2が生活に必要な収入を得られておらず、貧困が児童労働や環境破壊などの問題を引き起こす一因となっている。例えばガーナでは、子どもの21.8%がカカオ産業や水産業で児童労働に従事。カカオ栽培を行うための森林伐採や焼き畑農業も行われており、森林破壊や環境破壊にもつながっている。日本で消費されるカカオ豆のほとんどは輸入に頼っており、その7割はガーナから輸入している。
イベントでは、地元・大阪の高校生たちが、約3カ月間にわたって学びや議論を重ねてまとめた提案を発表する予定。