カルチャー

「世界史×グルメ」で辺境のリアルに迫る! 人気YouTuberの待望の新刊『世界史の食べ歩き方』

 登録者30万人超えの人気を誇る旅系クリエイター、SU(スー)こと陶山健人(すやま・けんと)氏の初著書『世界史の食べ歩き方』が、クロスメディア・パブリッシングから刊行された。「世界史を味わい、地元飯も味わう」という欲張りな旅のスタイルを提案する、新しいかたちの旅行記だ。

 著者の陶山氏は「限界国境系YouTuber」を自称しSU channelを運営。北朝鮮との国境付近や戦時下のウクライナ、経済制裁下のロシアなど、多くの日本人が足を踏み入れない場所を自らの足で歩き続けてきた。本書では、YouTubeのガイドラインや表現の制約上、動画では語りきれなかった現地の空気感や国境検問での緊張感、そして複雑な社会情勢などが、現場主義の視点から忖度(そんたく)なく描き出されている。

 特筆すべきは、日本のメディア報道とは異なる世界の「リアル」な姿だ。経済制裁下でも物資が潤沢なモスクワの日常や、空襲警報が鳴る中でもカフェでコーヒーを楽しむキーウの人々の姿。人づての情報や先入観がいかに事実と異なるか、著者が現地で目撃した「真実」は読者に強い衝撃を与えるだろう。

 また、旅のもう一つの主役である「グルメ」の紹介も充実している。北朝鮮国営レストランの平壌冷麺、新疆ウイグル自治区のラグマン、そしてキーウで感動した絶品ボルシチなど、歴史の舞台となった土地で愛される料理の数々が、臨場感たっぷりにつづられている。

 かつては愛知県の会社員だったSU氏は、座右の銘である「思い立ったら即行動!」を胸に世界へ飛び出した。本書は、定番の観光地では物足りなくなった旅好きのみならず、激動する世界の今を自分の目で確かめたいと願うすべての人に贈る、情熱的な一冊となっている。定価は1980円(税込み)。