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1月20日は「血栓予防の日」 冬は“隠れ脱水”で脳梗塞リスク増 ティムスが新治療薬候補を開発中

 1月20日は「血栓予防の日」。血管が“つ(2)まる(0)”の語呂合わせと、最も寒い「大寒」に当たることから制定された。バイオベンチャーのティムス(東京都府中市)は、冬場の“隠れ脱水”による脳梗塞リスクに注意を呼びかけるとともに、同社が開発中の脳梗塞治療薬候補「TMS-007」の研究進捗を公表した。

 気象庁によると、2026年1〜2月は例年通りの厳しい寒さが続く見込み。暖房使用による室内乾燥で、皮膚や呼吸から水分が失われる「不感蒸発」が増え、本人が気づかないまま脱水状態に陥る“隠れ脱水”になりやすいという。

水分が不足した血液は粘度が高まり、血栓(血の塊)ができやすくなる(右)血管内のイメージ

 また、冬は喉の渇きを感じにくく水分補給が不足しがちで、血液が粘度を増して“ドロドロ”になりやすい季節。血栓ができやすい状態となり、脳梗塞のリスクが高まる。特に入浴時は発汗でさらに水分が失われるため、脱水状態のまま湯船に漬かることが危険だと指摘されている。

 ティムスが開発中の脳梗塞治療薬候補「TMS-007」は、血栓を溶かす作用に加え、脳の炎症を抑える作用を併せ持つ点が特徴。従来薬で課題とされてきた脳出血リスクを助長しない可能性が示唆されている。2018〜2021年に国内で実施された臨床試験では、以下の成果が報告された。

  • 脳出血リスクを抑える可能性
    血栓溶解と抗炎症作用の組み合わせにより、副作用低減が期待される。
  • 治療可能時間の拡大
    既存薬は「発症後4.5時間以内」が原則だが、TMS-007はより長い時間枠での投与が可能になる可能性がある。
  • 機能回復の改善
    投与90日後に後遺症がほぼない状態(mRS 0–1)まで回復した割合は、プラセボ18.4%に対しTMS-007群は40.4%と約2.2倍に。

 現在は20カ国で大規模国際臨床試験「ORION試験」が進行中で、発症後最大24時間まで投与可能範囲を拡大して検証しているという。