スマートフォンで毎日のご飯の写真を撮ってゲームをしながら、食について学びバランスのいい食事につなげる——。これから成長していく子どもと、子どもの偏食や献立などに悩むことの多い親の両方に役に立つ食育ゲームアプリ「もぐもぐタウン」の配信が2月19日から始まった。食材を細かく切ってわからなくしたり、味付けを変えたりと親の涙ぐましい努力や工夫で乗り越えようとしてきた子どもの偏食や食わず嫌いといった課題。これからは、食に関する知識を身に付けることで、楽しみながら解決していこうという狙いだ。(写真は、すべて食育ゲームアプリ「もぐもぐタウン」広報事務局提供)
もぐもぐタウンは、食事を撮影することで、使用されている食材のキャラクター「もぐみん」が登場し、食や栄養に関するクイズが出題される。例えば、カレーライスの写真を撮ると、白米やニンジン、ジャガイモなどのもぐみんが現れ、ニンジンに含まれる栄養素を聞く問題が出される、といった具合だ。正解すると、もぐみんを仲間にすることができ、数が増えるほど、もぐみんが住むもぐもぐタウンが大きく発展していく。もぐみんは、100食材で25万種類があるという。
アプリ開発にあたって大塚製薬が実施した調査では、親の6割以上が子どもの偏食や食わず嫌いに悩み、7割以上が子どもの栄養バランスが偏っていると感じたことがあると回答した。一方で、料理法の工夫などでは、こうした課題を解決できなかったと感じている親が一定数以上に上ることも判明。食材に関する知識や食育の大切さを、親子がともに学ぶことの重要性が浮き彫りになったという。
アプリ配信前日の18日には、東京都内で約20組の親子が参加してもぐもぐタウンの体験会を開催。管理栄養士の中川朋子さんは「嫌いな食べ物にもいろいろな役割がある。最初は全部じゃなくても、一口だけでも食べて」と訴えた。世田谷区から参加した小学1年の男児は「クイズで間違えたところもあったけど、もぐみんを1人ゲットした。嫌いなものも食べるように頑張ってみようかなと思った」と話した。隣にいた母親は「いろいろな事のうんちくを言うのが好きな子だから、食べ物の知識が苦手克服のきっかけになってくれれば」と期待していた。