長澤まさみが主演するドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」(カンテレ・フジテレビ系)の第9話が、19日に放送された。(※以下、ネタバレあり)
大洋テレビのアナウンサー・浅川恵那(長澤)と共に、かつて世間を騒がせた連続殺人事件で犯人とされた松本良夫死刑囚(片岡正二郎)の冤罪(えんざい)事件を追っていた、元新米ディレクターの岸本拓朗(眞栄田郷敦)は、真犯人と思われる人物・本城彰にたどり着く。
しかし、それらの事実は公にすることが許されず、拓朗は行き場のない憤りを感じていた。さらに、真犯人を追う過程で刑事の平川を脅迫したとして、会社を解雇されてしまう。
そんな中、局の看板アナウンサーに返り咲いた恵那だったが、この一件で、真実を闇に葬ろうとする巨大な力を感じ、再び心身のバランスを崩していく。
一方、事件をもみ消した大門副総理(山路和弘)の娘婿で秘書の大門亨に接触を図った、拓朗の元上司の村井(岡部たかし)は、拓朗にジャーナリストを名乗らせ、亨と引き合わせる。
亨は政治家の秘書ながら、真面目で正義感が強い性格から、過去に村井の力を借りて大門がレイプ事件をもみ消したことを告発しようと試みたことがあるという。
しかし、その際にも、テレビ局の忖度(そんたく)で告発を公にすることができず、村井も権力に屈した過去を持っていた。拓朗は、亨の証言を取り、事件を公にしようと画策する。
放送終了後、SNS上には、「現実とリンクするようなフィクションの世界に絶望感しかない」「希望と絶望を振り子のように行ったり来たりする感覚がある」といった感想が寄せられた。
また、物語のラストで、恵那がキャスターを務める大洋テレビの看板番組でもある「NEWS 8」のスタジオに来て暴れる村井の姿が放送されると、「想定外の行動にびっくり」「怒りを爆発させる様子に共感して泣きそうだった」「村井さんがかっこいい」などの声も集まった。
次週で最終回を迎えるが、視聴者からは「希望が一筋でも見える終わり方が想像できない」「もっと続けてほしい」といったコメントも投稿された。