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出演者・観客全員で判決を考える 弁護士監修の参加型裁判演劇「極刑」

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 観客は「裁判所から裁判員候補者として呼び出された」という設定で会場へ。そして出演者・観客が皆で一緒に判決を考える参加型裁判演劇「極刑」が、1月27日(金)に東京・渋谷の東京ウィメンズプラザで開催される。劇団うわの空・藤志郎一座が一般社団法人リーガルパークとコラボ。会場入りした時点からすでに裁判への参加がスタート。観客の中からルーレットのくじ引きで6人の裁判員が選出され、裁判官と並んだ席に座り、被告人や証人に直接質問。審理終結後、別室に移り評議して判決を下す。選出されなかった観客たちも、会場でインターネットを通じて質問・評議・評決を投票。裁判員裁判をリアルに体験できる。その日の参観者、そして裁判員に誰が選出されるかにより、毎回毎裁判の進行と判決が変わる。

 今回の裁判の題材となるストーリーは、東京・墨田区で起こった強盗殺人事件。被告人の佐瀬研一は、借金に追われ、かつて勤務していたホリカワ機械を訪れて経営者の堀川秀男に借金を申し込んだものの拒絶された。佐瀬は、ホリカワ機械の事務所の机の中にはいつも数万円の現金が置かれていることを思い出し、盗むことを決意。深夜、事務所に侵入し金を探す中、堀川秀男に見つけられ、持っていたナイフで秀男を刺殺、さらに、物音に気付いて事務所にやってきた秀男の妻・良子も刺殺。この後、佐瀬は、引き出しにあった12万円入りの封筒を奪って逃走した。裁判において、検察官は死刑を求刑、弁護人は死刑を回避すべきと主張。被告人、被害者それぞれが背景を持つ中、あなたならどう裁くだろうか。

 総合演出は、弁護士でリーガルパーク代表理事の今井秀智氏。元検察官・大学教員として法教育授業を行う傍ら、ドラマ等の法律監修を務める。リーガルパークは、法やルールの意義を考える「法教育」に関する事業に特化した団体。 全国学生法教育連合会(USLE)と連携し、大学生・法科大学院生による全国の小・中・高校で模擬裁判や模擬投票等の法教育授業を展開している。

 1998年に旗揚げした「劇団 うわの空・藤志郎一座」は、「東京のコメディ」を意識した、座長・村木藤志郎作によるオリジナル作品を上演し続ける。台本を作らずエチュード(即興芝居)から組み立てる「口立て」による作品作りを大きな特徴としている。

 「参加型裁判演劇『極刑』—私が法廷に!?」は1月27日(金)の13時~と17時~の2回(開場は開演の30分前)。チケット料金は、前売り券が一般3500円・学生2500円、当日券が一般4000円・学生3000円(全席自由・税込み)。学生は来場時に学生証などの提示を。チケットはカンフェティで販売中。

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