異常気象への懸念は世界的に高まるばかり。東京でも毎夏の酷暑やゲリラ豪雨の多さなどから、「ひと昔前とは気象が違ってきている」と感じる人も多いのではないだろうか。気候危機に立ち向かうための“脱炭素社会”の実現に向けて東京都が「夏のHTTキャンペーン」をスタートした。「HTT」は、「電力を(H)へらす・(T)つくる・(T)ためる」ことを目指す取り組みだ。
東京都は、この「HTT」について子どもたちに楽しく学んでもらおうと、遊園地「よみうりランド」(東京都稲城市)が8月1日に開催したイベント「夏期自由研究応援プログラム『遊びながらSDGsを学ぼう!!』」で、「HTT体験イベント」プログラムを提供。エコな暑さ対策としての“打ち水”や、エネルギー発生の仕組みが分かる自転車を活用した発電体験、節電の大切さを学ぶプログラムなどを実施。会場は、夏休み中の子どもたちでにぎわった。
外が暑かったら水をまいて冷やす! “打ち水”は、江戸時代から続くシンプルでエコな暑さ対策。一日の中で最も気温が上がる時間帯の14時からの15分程度、元消防士のお笑い芸人・ワタリ119さんと小学生たちが、園内の太陽の広場ステージ~フラッグストリートで打ち水をしながらパレードした。ワタリ119さんは、スペシャルステージにも登壇。子どもたちと一緒にHTTにちなんだクイズにチャレンジし、脱炭素社会についての学びを皆で深めた。
子どもたちは、「人力発電!30 秒チャレンジ!」で、人力発電サイクルを漕いで30秒で何Wh発電することができるかに挑戦。「科学の力で電気をつくろう!!」では、身の回りの物で電気を作る実験を通し、科学の楽しさを体験した。太陽光発電パネルでつくり、ためられた電気による、スマホの充電スポットも園内に登場した。
東京都は、今回のイベントを通し、脱炭素社会実現のために日常生活の中ですぐに取り組めることに=HTTアクションについて知ってもらい、実践につなげてもらうことを期待している。