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横浜市認定歴史的建造物が2026年春、ホテルに 村野藤吾設計のモダニズム建築を継承し「新旧融合」

「OMO7横浜」外観イメージ

 開港100周年記念事業の一環として建てられた、旧横浜市庁舎行政棟。建築家、村野藤吾氏設計のこのモダニズム建築が、戦後の建造物として初めて「横浜市認定歴史的建造物」に認定された。そして2026年春には、レガシーホテル「OMO7横浜 by 星野リゾート」(星野リゾート・長野県軽井沢町)として開業する予定だ。

 横浜市の認定を受けるにあたり、横浜国立大学・吉田鋼市名誉教授は、「⻑きにわたり地域のシンボルであった旧横浜市庁舎⾏政棟の保全と活⽤により新旧が融合した新たな都市のランドマークが形成され、地域の歴史を継承し、地域の景観形成上の重要な要素となる」と評価した。横浜市と共に、今後ホテル所有者(竹中工務店、東急、京急電鉄)とホテル運営者(星野リゾート)がこの名建築の記憶を継承し、「新旧融合」をコンセプトにホテルとして新たな息吹を吹き込むことになる。

 「OMO7横浜」は、カフェ・レストランを備えたフルサービスホテルとして、OMO7旭川、大阪、高知に続く4施設目の開業。海外と日本の文化、歴史と新しさが交差する横浜の再発見をテーマに、街を知り尽くしたご近所ガイド「OMOレンジャー」や、ガイドブックには載っていない街のディープな魅力を集めた「ご近所マップ」も用意するという。予約は2025年10月から。

横浜旧市庁舎・行政棟(左)、 村野藤吾氏 (写真提供:MURANO design)