水泳競技大会「第40回コナミオープン水泳競技大会」が2月15・16日に東京アクアティクスセンターで開催され、記念イベントとしてオリンピアンと18人の小学生が参加するエキシビションリレーが行われた。
小学生から日本代表選手までが同じ舞台で競うコナミオープン。厳しい標準記録を突破した約900人が参加、特にトップクラスの選手は3月の日本選手権も視野に入れ熱戦を繰り広げた。そんな中、40回記念イベントとして「ドリームリレー」と銘打たれたこのエキシビションリレーでは、小学生とオリンピアンが4人1組になり、自分たちであらかじめ設定した目標タイムにどれだけ近づけるかを競った。宮下純一さん、松田丈志さん、藤井拓郎さん、金藤理絵さん、上田春佳さん、今井月さんの6人が、抽選で選ばれた小学生たちと交流を楽しんだ。
オリンピアンが「引退してから結構経つので、しっかり泳げるように練習してきました(上田さん)」と意気込む中、優勝したのは今井チーム。実に目標タイムに0.03秒差だった。小学4年生の中武澪李(なかたけ・みおり)さんは「今井選手に『自己ベストを出そう』と声をかけてもらって、思っていたより早く泳げました。コナミオープンのような大きい大会でメダル取れるようになれたらいいなと思います」と語った。
泳ぎ終えたオリンピアンたちは「子どもたちのおかげで頑張るぞという気持ちになれた(金藤さん)、「年齢、性別を問わずに盛り上がれるのが水泳のいいところだと実感した(藤井さん)」と満足げな表情。優勝した今井さんも「引退してまだ1年経っていませんし、まだまだいけるなと感じました。久々に全力で泳ぎましたが、やっぱり水泳は楽しい」と笑顔を見せた。

選手時代、コナミオープンには6人全員が出場した経験があるという。「オリンピックの選考会など、大事な試合の前に自分の力を知ることができる大会(宮下さん)」であると同時に、トップクラスの選手から小学生まで出られる大会は貴重だという。「僕も子どものころトップスイマーにサインをもらいにいったり、泳ぎを見て勉強したりして、トレーニングのモチベーションにしていた(松田さん)」、「隣でアップをしたり泳いだりすることで、テレビで観戦しているのとは違う刺激、緊張感を感じた(藤井さん)」と当時を振り返った。「私たちが子どもたちに希望を与えられていたらうれしい(上田さん)」「どんどん恩返ししていけるように頑張りたい(今井さん)」と、今後の活動への決意を新たにする一方、「これからもグレードアップして、さらに大会が続いていってほしい(宮下さん)」と発展を期待した。

大会を開催するコナミスポーツの室田健志社長は、40回目を迎えたことに「1984年に兵庫県西宮の会場でスタートして、2015年には東京の辰巳国際水泳場に移るなど変遷があり、また数年前にはコロナ禍もありました。大会がきちんとつながってきたのは会社としてもうれしい。先人たちの尽力のたまものです」と感慨深げ。「ドリームリレーは、40回の節目にお子さまに夢を与えられるようなイベントをと考え、実現しました。これからもお子さまからトップスイマーまでが参加する大会であることと、トップスイマーの競技力を高める位置づけの大会であること、この両輪をしっかり回していきたい」と述べた。
