幕末の志士、坂本龍馬が亡くなって今年で150年。「龍馬の記憶を未来に伝える」をテーマに、このほど龍馬を研究する専門家が一堂に会するシンポジウムが東京都内で開催された。折しも今年、龍馬の書簡2通が新たに発見されている。1通が今年1月に発表された龍馬が暗殺される5日前に書かれたとみられる「新国家の書簡」であり、もう1通が6月に高知県で発表された「寺田屋事件などをしたためた龍馬の〝最長〟の書簡」。龍馬の軌跡をたどるうえで重要な資料であり、今後、龍馬の研究が進むものと期待されている。その発見の経緯や、文面に秘められた内容について、専門家が語り合った。出席したのは京都国立博物館の宮川禎一上席研究員、仏教大学の青山忠正教授、福井市立郷土歴史博物館の角鹿尚計館長、高知県立坂本龍馬記念館の三浦夏樹主任学芸員、さらに龍馬研究を進める全国龍馬社中の小美濃清明副会長。現在「志国高知幕末維新博」を開催している高知県の尾崎正直知事も駆けつけた。