アインシュタインが弾いたピアノ 当時の音色を楽しむ最後のチャンス

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 旅の計画を立てる時、宿泊施設の決め手はさまざま。奈良ホテル(奈良市)にはとてもユニークな特徴がある。アインシュタイン博士が弾いたピアノがあるのだ。このピアノ、大幅修理がなされる予定で、修理前の音色を奏でる唯一無二の宿泊プランの予約受け付けがスタートした。宿泊期間は12月17日~2024年1月16日まで。

 このピアノは、物理学者アルベルト・アインシュタイン博士が1922年に奈良ホテルに宿泊した際に弾いたピアノで、普段は本館ロビーに展示している。2012年、オリジナルの部品を極力残しながら「当時の音色に近い状態を保つ」という意向のもと、演奏ができる状態まで修理。この時点で、ピアノの音色をつかさどる部品、ハンマーはかろうじて使用できる状態のものだったという。音程や音質に関わるハンマーフェルトの消耗が進み、このままでは演奏できなくなってしまうため、大幅修理することになった。

 もっとも100年前と同じ素材は手に入らず、素材やわずかな形の違いから必然的にピアノの音色は変化することが予想され、修理前のピアノの音色を楽しめる最後のチャンス。自身で奏で体感できる特別な宿泊プランだ。料金は1人あたり(2人1室時)1万5000円~。

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