国指定名勝「三溪園」 (横浜市)は、明治39年の開園当初から梅の名所として親しまれてきた。園内には現在約500本の梅の木があり、2月下旬に花の見頃を迎えた梅が、収穫の時期を迎えている。同園では6月11日(日)に、採れたての青梅を使った梅酒や梅ジュース作りの講習と、「杉田梅林」で採れる貴重品種「杉田梅」を使った限定ランチ、お土産のドレッシングがセットになったイベント「梅づくし」を開催する。
杉田梅林(横浜市磯子区)は、安土桃山時代に領主のすすめで梅の実の栽培に力を入れるようになり、江戸時代には関東随一の梅林として全国から多くの人が観梅に来たといわれている。しかし、時代の流れで宅地化が進み、妙法寺(同)の境内にわずかに残る梅は「幻の梅」と呼ばれるようになった。現在、多くの人たちに杉田梅を知ってもらおうと愛好家たちが杉田梅の普及活動に取り組んでいる。三溪園でも杉田梅について学びながら園内で採れた梅の加工方法を紹介するイベントを2016年にスタートし、今年で7回目を迎える。
三溪園と杉田梅の歴史解説・園内で収穫した新鮮な青梅を使った梅酒・梅ジュースづくりの講習は、料理研究家・栄養士の市原由貴子氏を講師に迎える。市原氏は、合同会社横浜旬・菜・果(横浜市)代表。杉田梅を使った料理の紹介・普及活動に取り組む杉田梅のプロ。梅の特徴や加工方法について伝授する。
ランチには、杉田梅を使った料理4品、三溪園で採れた梅を使った料理1品など、梅のさっぱりとした風合いを楽しめるメニューを詰め込んだ「旬彩弁当 梅(ハーフサイズ三溪そば付き)」を提供。お土産は「杉田梅ドレッシング」。当日は梅干し・梅酢・ゆかりなど杉田梅製品の販売も予定している。
6月11日(日)、10時30分~12時15分・12時30分~14時15分(各回20人)。参加費は3800円(税込み・入園料別途)。オンラインチケットサービスPeatixで事前予約を。