少子化・地域再生・環境問題などの社会課題について、データだけでなく“体感”して“自分ごと化”してもらう取り組みがある。九州最西端に位置する長崎県五島市は、全国のビジネスパーソンを対象に、「人口減少の中に希望を見出す本気の社会科見学『2040年の日本を体感しにいこう。2』五島列島タイムワープ・スタディー」(以下、本気の社会科見学)を開催する。期間は10月14日(土)~10月27日(金)。エントリーをこのほどスタートした。
2019年から五島市が取り組んでいる「五島ワーケーション・チャレンジ(GWC)」内の特別プログラム。事業創造によるイノベーション推進に取り組む経営者や企業の新規事業担当など「地域の社会課題解決」に関心のあるビジネスパーソンを対象に、五島列島の1つ「福江島」で計6日間開催する。双方向の情報のやり取りを目指し、座学・フィールドワーク・ダイアローグ(対話)の3セッションで構成する。
五島市は、約50年前には約9万人だった人口が3分の1近くの約3万4000人までに減少。高齢化率は40%を超えている。人口減少に伴うさまざまな社会課題がすでに表層化している五島市は、「未来の日本の社会課題」を体感できる場所だ。
A日程は10月16日(月)~18日(水)で、各日のテーマは「急速に増える廃校」「森林保全・林業」「再生可能エネルギー」、各日約30人。B日程は10月23日(月)~25日(水) で、各日のテーマは「二次離島」「水インフラ」「事業承継」、各日約20人。募集期間は、1次募集が7月23日(日)まで。2次募集が7月24日(月)~8月4日(金)まで(イベント概要説明会の日程がそれぞれ異なる)。
Aコース、Bコースいずれか3日間通し券は、一次募集特別価格 5万円、通常価格 6万円。AコースとBコースの6日間通し券は、一次募集特別価格 9万5000円、通常価格 11万円。社会科見学の参加費(フィールドワーク用移動手段のバスや船の費用・座学テキスト・特別講師講義・昼食費・旅行保険代)のみで、五島市・福江島までの交通費や宿泊費は含まない。参加費用の一部は、五島市へのふるさと納税制度を利用して支払うことができる(3000円分・9000円分・1万5000円分・3万円分・6万円分の5種類)。
各参加者の滞在期間は3泊4日以上とし、6泊以上を推奨。宿泊は、福江島市街地のビジネスホテルからリゾートホテルまで選択肢があり、市街地から車で40分ほどの限界集落には、廃校を利用した宿泊施設もある。
スペシャルゲストとして、将来の日本が直面する少子高齢化の現実を予測したベストセラー『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(講談社現代新書)の著者・河合雅司氏が同プログラムに参加。国境離島・五島列島で、すでに起きているさまざまな現象について参加者と一緒にフィールドワークやダイアローグ(対話型の議論)を重ね、現在進行形の「離島の課題」から将来の「日本全体の課題」を考える視点を提示する。B日程(10月23日、24日のみ)。
参加者が五島の「課題」と「希望」を“見る前”と“見た後”の土曜日に、地域の人たちと交流できる持ち寄り型パーティの開催を予定。また、現地の小学校の体験入学(無料)と保育園の一時利用(有料)があり、子連れ参加の選択肢も広がる。