環境に配慮したエシカルなものが増えている。これは放置竹林問題を“涼しく”解決する一品。竹の紙で作った「たけのかみ貼り竹うちわ」(竹市場・名古屋市)が発売された。SDGsうちわで、長い残暑の手元を涼しく。
放置竹林は、間伐などの手入れをせず放置され荒れた竹やぶのこと。竹の消費量の減少、所有者が高齢になり管理が困難なことなどが原因となり、放置竹林が拡大している。竹はあっという間に成長し、管理しなければ浅く根を張りながら横へ広がり増殖する。放置された竹林は里山の森林を侵食し、土砂災害の危険をはらむため間伐する必要があるが、その結果行き先を失った竹が多く発生する。そこでこれらの竹を紙に加工することで森林を保護しつつ、災害のリスクを減らし持続可能な資源として活用しようという取り組みだ。
100%国産の竹からできた紙は、温かみのある薄い生成り色。持ち手の竹と相まって粋な風情がある。税別1100円。