カルチャー

輪島朝市の活気ある風景よふたたび  絵本『あさいち』復刊へ

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 能登半島地震で壊滅的な被害を受けた輪島の朝市。被災者はもちろん、活気ある当地をそぞろ歩いたことのあるすべての人々にとって今、胸をえぐられるような光景が広がっている。1970年代の輪島の朝市を丹念に取材して描いた絵本、『あさいち』(大石可久也著・福音館書店、税込み1100円)が3月6日に復刊する。売り上げの一部(利益相当額)は能登半島地震災害義援金として、日本赤十字社に寄付される。

 海のもの、畑のものが集まる商いの場としてだけでなく、地元の人びとにとって、楽しいおしゃべりと社交の場でもある朝市の姿を紹介した絵本だ。朝市の人びとの語りを交え、朝市の風景を絵巻物風に描いている。著者の大石さんはすでに亡くなっているが、地震の後「輪島の朝市の復興を願って復刊してほしい」「子どもたちにもぜひ紹介したい」といった声が寄せられ復刊が決まった。石川県は福音館書店の創業の地でもあり、被災地復興の願いが込められている。

輪島の活気ある朝市の風景
朝市の風景を絵巻物風に描いている