KPMGコンサルティング(東京都千代田区)とトムソン・ロイター(東京都港区)はこのほど、法務・コンプライアンス機能に関する日本企業の実態調査の結果をまとめた「法務・コンプライアンスリスクサーベイ2024」を発表した。8割近くが「法務・コンプライアンス部門の人材が不足している」と回答したとし、同部門の人員不足は「依然、深刻」と指摘した。
「人材不足」との回答は77.3%に上り、前回調査に比べ0.4ポイント増えた。また、業務上の課題について「法務人材の採用・育成」を挙げる企業は54.7%を占めた。「多くの企業で人材の不足に加えて採用と育成にも課題があることが明らかになった」としている。
一方で法務コンプライアンス部門が、ESG(環境・社会・企業統治)リスク観点から経営戦略立案・実行への関与を行う企業は16%で前回より7ポイント増加。「法務コンプライアンス部門によるサステナビリティ経営への関与が増加の傾向にある」と分析している。
調査は2023年8月1日~ 10月16日、郵送とインターネットで実施。調査対象は国内上場企業や売上高400億円以上の未上場企業。約4000社に依頼し、247件の有効回答数を得たという。前回調査は22年に実施した。