カルチャー

伝統的な油搾りの技を後世に とうふ屋おはら、目標1千万円クラウドファンディング

昔ながらの玉締め圧搾法で搾る「平出油屋の菜種油」

 

 とうふ屋おはら(福島県喜多方市)は、2022年末に廃業した平出油屋(福島県会津若松市)の伝統的な油搾りの技を後世に残すため設備投資などの資金を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。

 とうふ屋おはらは、小原直樹氏が脱サラして東京から移住し、2000年に創業した。当初から平出油屋の菜種油を使って揚げ物類を作り、人気商品となったが、その油がなくなると大きなダメージになるとして、地域の仲間と協力してCFを立ち上げた。

 小原氏は、平出油屋が廃業する前に弟子入りし、技術を教わった。元の工場で再開することができず、別の場所に設備を移設する必要がある、としている。CFは「キャンプファイヤー」で行い、目標金額は1千万円。7月31日に終了予定で、目標額に達しなければ不成立となる。

 とうふ屋おはらは、全国豆腐連合会が主催する全国豆腐品評会に毎回出品しており、今年6月に開催された東北地区大会で、「もめん豆腐」(木綿豆腐部門)と豆幻郷(充填豆腐部門)でそれぞれ金賞を受賞し、秋の全国大会に出品する権利を得た。