カルチャー

いわゆる「サザン」について 45年の軌跡を赤裸々につづったノンフィクション

 “あの頃”を思い出して感傷的になる昭和世代だけでなく、今もミュージックシーンの話題をけん引するサザンオールスターズ。40年以上にわたり取材を続け、彼らの言葉を聞き続けた音楽評論家、小貫信昭氏の『いわゆる「サザン」について』(水鈴社、税別1900円)が8月21日に刊行される。知られざるサザンヒストリーを赤裸々につづるノンフィクションだ。

 2024年に入ってから、新曲「恋のブギウギナイト」の配信リリース、今冬に9年ぶりとなるオリジナル・アルバムの発売、そして野外音楽フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA」で大トリを務めるなど、新たなニュースが続々発表されるサザン。その誕生から国民的アーティストになるまで、そして無期限活動休止を経て現在に至るまでの軌跡をたどる一冊。

 刊行に寄せて桑田佳祐氏は、「昔々、“軽薄なノリ”が名誉であり、ヤンチャなものに対してやや寛容な時代があった。ついつい、調子に乗ってそれをやめそびれたわれわれは、いまだに“まともな音楽人”として衆人に認知されていない。」とコメント。「サザンの陽のあたる部分だけじゃなく、それ以外のところも描いてほしい」という桑田氏の言葉に著者が応えた、サザンの歴史決定版だ。