
さまざまな分野で活用されているドローン。人力作業の代わりに導入して大幅な効率向上と安全性確保を実現したのが、海洋ゴミの移送だ。鹿児島県・沖永良部島で、ドローンを活用した海洋ゴミの回収・運搬フライト(日本ドローンビジネスサポート協会・岡山市)が実施された。従来の人力による危険な作業を大幅に改善できたという。
これまで海洋ゴミの回収作業では、ボランティアが漂着したゴミを集めた後、体力のある学生ボランティアが危険な崖を担いで上がるという、極めて危険な作業が行われていたという。そこで解決策を探るため、最大積載量40㎏のDJI Flycart30というドローンを導入。フレコンバック(化学繊維でできた大型の袋)に25~30kgのゴミを収納してピストン輸送し、ドラム缶などの大型ゴミは輸送ネットを使った。運搬高度は、海岸から崖上までの高低差約20m、水平距離は約200m。結果的に、安全面では危険な崖登りを伴う人力作業を完全に排除し、効率面でも1時間で約500kgという大量のゴミを効率的に運搬することができたという。