日常生活とは異なる場所でリフレッシュし、さまざまな人や文化との出会いで新しい視点が得られる旅。「ライフスタイルと旅行に関する調査2026」(JTB総合研究所・東京)によると、こだわりをもってお金を使うものの1位は「旅行」だった。コロナ禍を境に海外旅行へ行く習慣が途切れ、国内旅行にシフトしている傾向もみられた。
全国の18~79歳までで過去1年以内に観光旅行をした人を対象に、事前調査で1万人、本調査で1030人に2月6~12日に実施した調査結果。まず自身の生活の幸福度について聞いたところ「幸せ」「やや幸せ」ともに、2年連続で減少。生きがいを感じることは、「家族の役に立つこと」(44.1%)、「健康を向上させること」(35%)、「行ったことのない場所で新しい風景やその地域の文化・暮らしにふれること」(33.7%)など。
心地よいと感じる居場所をたずねると、「ストレスがない」(45.3%)、「自分だけの時間や空間が確保できる」(26.4%)、「飾らない自分でいられる」(24.5%)ところが挙がった。理想とする暮らし方は、上位から「経済的な余裕がある」(59.2%)、「時間に追われることなくゆったりと過ごす」(53.3%)、「家族に囲まれている」(37.5%)こと。理想の働き方は「完全出社」(32.2%)、「ハイブリッド」(46.9%)、「フルリモート(月1、2回程度以下の出社)」(20.9%)の順だが、実際の働き方は完全出社が69.5%で、理想と現実のギャップが浮き彫りになっている。

そして、こだわりをもってお金を使うものについては、上位から「旅行」(51.1%)、「外食」(29.0%)、「普段の食事・食材」(24.7%)の順。前年と比較すると「旅行」は2.4ポイント増加、「投資や資産の運用」は3.0ポイント増加、「自己啓発のための学費・受講費など」は0.5ポイントの増加。旅に求めるものは、「その土地のおいしいものを食べたい」(56.5%)、「普段の生活から離れ、リフレッシュしたい」(50.0%)、「家族や友人との時間を楽しみたい」(41.1%)が上位だ。
2025年の日本人出国者数は回復しつつも、コロナ禍前の7割台にとどまっている。今回の調査で観光旅行の頻度について聞いたところ、海外旅行コア層(海外の観光旅行へ必ず年に1回以上は行く+海外の観光旅行へ少なくとも2、3年に1回以上は行く)は全体で8.2%と、10年前の調査に比べて半減しているという。代わりに「観光旅行はほとんどしないが、国内旅行ならきっかけがあれば行く」人の割合が増えており、コロナ禍で海外旅行へ行く習慣が途切れ、国内旅行にシフトしているようだ。
調査は中東情勢の悪化前だが、目下すでに航空券の価格も上がり始め、旅好きには不安要因が増えている。心穏やかに国内旅、がさらに増えるかもしれない。









