静岡県磐田市は、高校生の柔軟でユニークな発想を市政に生かす「いわた高校生まちづくり研究所」を毎年開催している。高校生は、市が設定した研究テーマについて調査・研究をし、研究成果を企画提案として発表する。
学生や市民による街づくりの推進、将来の街づくりを担う人材育成、そして磐田市の魅力を再認識して郷土愛を深めることを目的に、2012年から開催している取り組み。高校生のアイデアで、市が抱える課題の解決や事業の推進に挑戦する。今年は、市内6つの高校から集まった12グループ(46人)が、6月17日に活動をスタートした。
今年のメイン研究テーマは、「わたしたちが考える磐田の魅力向上プランは…これだ!」。高校生たちはグループごとに、サブテーマ「①住みたくなる・住み続けたくなるまちづくり」「②スポーツを活用したまちづくり」「③デジタルの力を活用したまちづくり」「④環境にやさしいまちづくり」の中から1つを選び、調査・研究・企画提案を行っていく。
これまでに実現した主な提案には、磐田市内に伝わる霊犬伝説「悉平太郎(しっぺいたろう)」をモチーフにした同市のキャラクター「しっぺい」をデザインし、裏側には触ると幸福が訪れるといわれている“幸福のしっぽ”がある「幸せのしっぺいベンチ」の市内への設置(2016年提案・2017年事業化)や、毎年冬に、テーマに沿ったイルミネーションが磐田の夜を明るく照らす「JR磐田駅北口のイルミネーション」(同)などがある。
11月に予定している発表会で、高校生たちは市長や市幹部職員などに向けて企画提案の成果を披露し、市は提案された内容について事業化に向けて“本気”で検討する。今年はどんなアイデアが登場し、事業化につながるだろうか!?