まめ学

リーマン・ショック以来の破産増加 苦戦するフィットネスクラブ

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 仕方がないけれど、不景気な話が続く。帝国データバンク(東京)が集計、分析した2022年の企業倒産件数(負債1000万円以上の法的整理が対象)は前年を361件、6%上回り6376件。破産はリーマン・ショック時以来の増加幅だ。

 負債総額は2兆3723億8000万円(前年1兆1633億900万円、103.9%増)。業種別にみると、小売業を除く全ての業種で前年比増加。サービス業(前年1425件→1601件、12.4%増)は、2017年以来5年ぶりに100件以上の増加になっている。主因別にみると、「不況型倒産」の件数は4923件、「経営者の病気、死亡」は過去最多を更新した。

 倒産態様別にみると、破産が300件以上も増え、リーマン・ショック時以来の増加幅。注目されているのが、倒産が急増している「フィットネスクラブ」だ。コロナ禍で感染リスクの高い施設として営業自粛要請などが相次いだうえ、物価高が新たな逆風となっているらしい。毎月の会費は不要不急の支出としてコストカットの対象とされやすく、経済産業省の調査では、22年におけるフィットネスクラブ会員数の月間平均は180万人前後とコロナ前の水準を下回り、新規入会の不振や退会が多い状態が続いているという。