神奈川県立産業技術総合研究所(神奈川県海老名市)が中心となって進めている共同研究で、ヨーグルトの摂取が抗体価やさまざまなウイルスに対する免疫機能を向上させる可能性のあることが明らかになった。共同研究した明治(東京都中央区)が発表した。
共同研究に参加したのは、他に、神奈川県立がんセンター(横浜市)、神奈川県立保健福祉大学(神奈川県横須賀市)、メタジェン(山形県鶴岡市)。
この研究は、今後発生する可能性がある新たなパンデミック(世界的大流行)への対策に向け、科学的な知見を得ることを目的に、2022年から新型コロナウイルス抗体保有者の生活習慣や腸内環境を解析している。
研究で、ヨーグルトを毎日食べている人は、そうでない人に比べ、新型コロナウイルスワクチンの抗体価が高く、新型コロナウイルスに反応する免疫細胞の一種であるT細胞の割合も多かったと、としている。ワクチン抗体価とは、ワクチンを接種することでつくられる抗体が血中に含まれる量をいう。ワクチン抗体価が高いほど、感染した場合の重症化を防ぐことができるとされている。
研究グループは、この結果をもとに、新型コロナウイルスのほか、新しいウイルス感染症に対する新たな予防習慣を提唱していく考え。