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 渋沢栄一の人となりを知りたい! 『現代語訳 論語と算盤』の販売が急増

 7 月3日に日本の紙幣が20年ぶりに刷新、新紙幣が発行された。その中で、新1万円札の顔となったのが渋沢栄一だが、お札になったことをきっかけに、改めて渋沢栄一を知ろうとする人が増えている。実際、筑摩書房(東京)が2010年に刊行した渋沢栄一『現代語訳 論語と算盤』(守屋淳訳/ちくま新書)は紙幣デザインの変更が発表された2019年4月9日から2024年7月までの間に46万6100部の重版がかかり、累計発行部数が65万部を突破。新紙幣発行直前の週末の売り上げは前週末比3.4倍に急増したという。ちなみに、同書は7月3日現在で、累計発行部数は56刷 65万2300部に達した。

 「利潤と道徳を調和させる」という、経済人がなすべき道を示した「論語と算盤」は108年前の1916年(大正5年)年に東亜堂書房から刊行。明治期に資本主義の本質を見抜き、約480社もの会社設立・運営に関わった彼の言葉は、ビジネスに限らず、未来を生きる知恵に満ちている。同書はそれを現代語訳で読みやすくした。「どう働き」「どう生きる」べきかといった、社会人・人としてのありかたや、現代に求められる社会の公益性を考えていくためのヒントになる一冊といえよう。