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「鎌倉殿の13人」小栗旬「義時は最後の最後まで孤独を感じながら生きていかざるを得なかった」主人公・北条義時の衝撃の最期をキャストの言葉から振り返る。

北条義時役の小栗旬(左)と三浦義村役の山本耕史 (C)NHK

 一方、義時の最期に関わることになった妻・のえを演じた菊地凛子は、義時とのえの関係について言及した。

 「ちょっと前の義時さんだったら、きっとのえもここまで跡継ぎとか、政村(新原泰佑)ということじゃなくて、もっと夫を見られたかもしれないし、義時さんもちょっと前の義時さんだったら、もっと違った愛情のかけ方で夫婦として違う姿が見られたんじゃないかなと思うと、すごくすごく切なくて」

 その言葉通り、劇中では“仲むつまじい夫婦”とはいえなかった2人だが、菊池は「だけど伊賀の方(=のえ)というのは、義時さんと一緒にお墓に眠っているので、そこまで悪い人じゃなかったんだろうなとは思っているんですよね。本当に悪い人だったら、一緒に眠ったかなとか、周りからもそこまで嫌われていなかったんじゃないかなと」とその実像を分析する。

 これを踏まえて、自身の演技プランについてもこう語る。「そういう背景を考えると、彼女のちょっとしたチャーミングさとかそういうところも見せられると、ただただ毒を盛ったということじゃない。毒を盛るって相当なことですし、人を死に至らしめるというのはすごい決心だと思うんですよね。それ相応の理由が、もっと違うところにあるというのが、やりたかったところではあったので、そこが出せているといいなと思っています」

 のえと共に義時の最期に関わり、最後まで腐れ縁のような関係が続いた三浦義村役の山本耕史は、2人の関係について次のようにコメントした。

 「義時ももうここまで来たらいろんな覚悟も踏まえているでしょうし、昔のよしみで甘ったれた関係を切り捨てているのも、義時は自分でその道を選んでいるところもあるだろうから。2人の昔からの絆もあれば、そうしなければならない新しい時代背景というのもどんどんプラスされていく中で、最後の最後にあんなふうに終われてよかったなと思いますね」

 そして、義時から「太郎(=義時の息子・北条泰時)を助けてやってくれ」と託されたことについては、「ここまで生き抜いている義村というのは義時にとって、『生きる』という意味ではものすごい信頼感があるんじゃないですか。『こいつに付いていけば北条は滅びない』という、強い信頼みたいなものがあるのかなと思いました」と、常に自信に満ちた義村らしい言葉で振り返った。