昼食を楽しめる店もたくさんあるが、お昼時には混んで並ぶ店も少なくない。夕食でたくさん食べる予定があるなら、ランチはさくっとおにぎりという手もある。古い町並みのすぐ近くにある「きよ結び」では、飛騨の食材を使ったさまざまなおにぎりが楽しめる。「飛騨牛しぐれ」や、飛騨のフキやサンショウを使った「キャラブキ」、飛騨のネギやキノコを使った「焼きみそ」など、軽食にはぴったり。朝は8時半から営業しているから、素泊まりなら朝食の選択肢にもなる。
撮影スポットが無数にある高山市。日中の混雑を避けてすっきりした写真を撮るなら、早朝だ。そのまま宮川の朝市を訪ねれば、お土産選びもゆっくりできる。住民向けの生の食材はもちろんだが、お土産向きの飛騨牛を使った加工食品や飛騨春慶の食器、漬物や朴葉みそなどさまざまなものが並んでいる。朝食を買ってそのまま宮川の河原に下り、ピクニック気分で朝を過ごす人もいる。川の水は澄んでいて、泳ぐコイを写真に収める外国人観光客も多い。
最後に宿だが、観光地だから選択肢は多い。今回筆者がお世話になったのは「HOTEL WOOD 高山」。古い町並みのすぐ横の一角にあり、散策拠点としては最高の立地だ。飛騨の家具が備えられ、テレビのないシンプルな客室は静かでリラックスできる。夕刻からはラウンジで地酒の飲み比べや生ビール、ソフトドリンクなどが無料。夕食に出かける前のアペリティフや、大浴場のお風呂上がりに一杯を楽しめる。余談だが、部屋に備えられていたスリッパも刺し子の「麻の葉」模様。刺し子好きの旅なら、予想外のところで図案にお目にかかれる宿でもある。
text by coco.g