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ブラックアダムの魅力は本編でしか見られないかわいらしさ 内田真礼と榎木淳弥がヒーローたちの魅力について語る 『ブラックアダム』【インタビュー】

 ロック様ことドウェイン・ジョンソンが主演し、現在大ヒット公開中の映画『ブラックアダム』は、5000年の眠りから目覚めた“最恐”のアンチヒーローと、彼を止めるために立ち上がったスーパーヒーロー軍団ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ(以下JSA)が、し烈な戦いを繰り広げるアクション映画。今回は新人ヒーローのアトム・スマッシャー=アル・ロススタイン(ノア・センティネオ)とサイクロン=マクシーン・ハンケル(クインテッサ・スウィンデル)の日本版声優を務めた榎木淳弥と内田真礼に、本作を含めたDCの魅力やそれぞれの役の魅力などを聞いた。

内田真礼(左)と榎木淳弥 (C)エンタメOVO

-アトム・スマッシャーやサイクロンの能力やアクションを見た感想を聞かせてください。

榎木 アトム・スマッシャーは巨大化できる能力なので、おじさんから譲ってもらったあのマスクをかぶって巨大化するとなかなか怪しいなって思いました(笑)。でも、あのパワーでブラックアダムを攻撃したり捕まえたりするので格好良さもあって好きです。

内田  大きい画面で見るとものすごくきれいで、もっと使ってほしいな、もっと見たいなって思いました。ああいうヒーローたちって技名を言うんですかね? 『サイクロンパワー!』みたいな(笑)。

榎木 日本的なんじゃないかな? 海外はあんまりないと思う。

内田 言わないか(笑)。

榎木 今後に期待ですね。

-アトム・スマッシャーは本編ではドジというか、少しおっちょこちょいな部分のあるキャラクターとして描かれていましたね。

榎木 全然戦いに来ないと思ったら、全く違う場所に降り立っているとか、ルーキーらしいところは、ちょっと緊迫感のあるシーンを緩ませてくれる面白いキャラクターですよね。

-今回、声を当てるに当たって気を付けた点などはありますか。

内田 今後アトム・スマッシャーとの関係がもっと出来上がっていくに当たって、サイクロンがアトム・スマッシャーを引っ張っていくのではなく、同じ目線でいてほしいとも言われました。やっぱり収録でもそのシーンが一番こだわった部分かもしれないです。

榎木 最初は、少年っぽくやってみたんですけど、アトム・スマッシャー役のノア・センティネオさんも大人っぽく演じているから、もう少し声のトーンを落として、元気じゃなくていいと指示されたので、声の太さなどを気を付けました。サイクロンたちと一緒にいるときに、恋愛的ないいことをいうシーンがあるんですが、あのシーンが一番リテイクが多かったですね。こだわりがあったらしく、いろいろなパターンを撮って最終的に本編のせりふになりました。

-DCユニバースには、どのような印象を持っていましたか。

榎木 直近で見ていたのが『ジョーカー』だったので、今回はどんな雰囲気の作品になるんだろう?と。『シャザム!』も見たことがあるんですが、そっちはとても明るくて面白い感じだったので、DCって振れ幅がすごいんだなあと思っていました。

内田 昔から見ていて、一癖あるキャラクターが多いなという印象がありました。ブラックアダムを筆頭に一筋縄じゃいかない人たちが多いから引かれるものがあるのかなって思います。

-DCヒーロー役が決まったときの気持ちを聞かせてください。

榎木 決まったときは「やっていいのかな…?」という思いがありました。でも、すごくうれしかったです。DCの方にも出られるということでとても光栄だと思いました。

内田 昔からヒーローものが好きでよく見ていたのもあってすごくうれしかったです。

-内田さんは数あるヒーロー作品の中でも、本作が特にお気に入りと聞きましたが、どのような点が好きになるきっかけだったのでしょうか。

内田 ブラックアダムが、5000年ぶりに世の中へ出てきて、なかなか現代になじめない。無口で何も話さないけれど、すぐに壁を壊したり、教えられてやってみるけどなかなかうまくできない、という部分が、あんなに体が大きいのに、赤ちゃんみたいに思えてきて、かわいいなって思いました。ポスターや予告だけでは伝わらない面白さもあるので、ぜひ劇場で見ていただけたらうれしいです!

(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

-予告ではブラックアダムの強さが前面に出ていましたね。

内田  そうなんです。でも、そこじゃない!(笑)。彼の良さはかわいさ! かわいいと思えたら勝ちだと思うんです。格好いいなって思っている間は、少しだけ距離があるんですけど、かわいいなって思い始めたら、受け入れられたんだな、一線を越えて愛が生まれたんだなって思います。

-榎木さんは、本編で好きなポイントやシーンはありますか。

榎木 ブラックアダムが目覚めた最初の戦闘シーンは特に好きです。音楽もいいですし、劇場のいい音響で見たら結構迫力があるんじゃないかな。

内田 あのシーンいいよね。

-JSAの絆も見どころだと思うのですが、JSAの印象を聞かせてください。

榎木 ドクター・フェイトとホークマンの関係の長さや、年の差のある2人の友情は結構エモいなって思います。

内田  JSAって、何となく学校みたいだなって思っていて、ドクター・フェイトが校長で、ホークマンが中間管理職で、私たちが新人の先生みたいな感じ。いろいろとやっていくんですけど、すぐホークマンが怒る、そんな印象です(笑)。

榎木 サイクロンはそんなに怒られてなかったよね?

内田 怒られなかった。あなた(アトム・スマッシャー)だけ(笑)。

榎木 『覚悟しとけよ』って何回か怒られていましたね。

-最後に、ファンへ一言お願いします。

内田  『ブラックアダム』は、映画の中で驚くシーンがたくさんあります。DCのヒーローは一筋縄ではいかないと言いましたが、今回も一筋縄ではいかない面白さや、シーンがたくさん出てきますし、ブラックアダムの魅力に圧倒されると思います。推しを決めるのが難しいぐらい、みんな魅力的なので期待していただけたらと思います。JSAの活躍にも期待してください!

榎木  ここからDCの作品が、いろいろと広がっていくと思うので、ブラックアダムをきっかけに、ぜひ劇場で見ていただけたらと思います。作品単体で見てもとても分かりやすい映画になっていると思いますので、皆さんに楽しんでもらえたらうれしいです。

(取材・文・写真/丸山有咲)

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