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藤原大祐「寝る前に毎日15分、ほっこりしてもらえたら」注目の若手俳優がテレビドラマ初主演 NHK夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」

 5月27日から放送開始となるNHKの夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」は、藤沢志月氏の同名コミックを原作に、2年前に事故で両親を亡くした男だけの柚木家四兄弟の日常を描いた温かな物語だ。本作で、高校教師として働く四兄弟の長男・柚木隼を演じてテレビドラマ初主演を飾るのが、数々の映画やテレビドラマで注目を集める若手俳優・藤原大祐。放送開始を前に報道陣の取材に応じ、撮影の舞台裏を語ってくれた。

写真提供=NHK

 テレビドラマ初主演が決まった時の率直な心境を、「最初はちょっと驚きました」と振り返った藤原。とはいえ、「座長だから」と気張るのではなく、「3人のお兄ちゃんとしてやっていこうという気持ちです」と二十歳の若者らしいフレッシュな意気込みを見せた。

 クランクイン前には“お兄ちゃん”になるための準備として、1,2日ほど、次男・柚木尊役の大野遥斗、三男・柚木湊役の山口暖人、四男・柚木岳役の永瀬矢紘と4人で集まって遊ぶ日があったらしい。

 「トランプや指遊びで、兄弟らしく遊ぶ日があったので、その日から徐々に兄弟になっていきました」

 そうやって絆を深めた結果、「最初は敬語だった中学生の2人(大野と山口)も、兄弟のように話しかけてくれるようになった」と距離がグッと近づいたらしく、自身が一人っ子の藤原は「本当の兄弟のような感じ」と喜びを見せた。今では撮影の休憩時間には、「言葉遊びや手遊びなど、その場でできる遊びが始まる」とすっかり打ち解けた様子。

 ちなみに、第一週の放送では4兄弟がフラワーパークを訪れるロケ撮影も。セットとは空気感が異なるロケ撮影については、「ものすごく暑い日だったので、ワンシーン撮影が終わるたびに、みんなでアイスクリームをふたつずつ食べていました」と振り返り、兄弟の絆もさらに深まった模様。

 「弟たちをかわいいと思う気持ちが自然に生まれてきて、それが日に日に増している」と語った藤原だが、同時に兄弟として一緒に過ごす子役たちの自然体の芝居が、藤原自身の演技にも影響を与えているらしい。その点については、「これまではキャラクターを大事に演じてきましたが、今回は子どもたちに自然体でありのままでいることを教えてもらいました」と語ってくれた。

「柚木さんちの四兄弟。」第1話(C)NHK

 監督からも「役と藤原大祐の境目はゼロにしたい」と言われていたそうで、撮影が進むにつれ、「どんどん自然体になって、ナチュラルになってきている」と手応えを感じている様子。長期の撮影については「役から離れる時間は寝るときくらい。これだけ長い時間、一つの役に取り組めることはすごくぜいたく」と喜んだ。

 撮影現場には原作者の藤沢氏も足を運んだらしく、「お芝居をご覧いただいた藤沢志月先生が『すてきです。原作をリスペクトしながらオリジナルな部分を広げていってください』と言ってくださったので、ありがたかったです」とほっとした様子だった。

 そして、作品の見どころについて藤原は「大きな事件が起きるわけではありませんが、寝る前に毎日15分、柚木家の兄弟の日常をご覧いただき、ほっこりしてもらえたら」と呼びかけた。

 夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」は、NHK総合で5月27日から毎週月~木の夜10時45分~11時放送(全32話)

写真提供=NHK