京セラ(京都市)は、染色過程で大量の汚水を排出する繊維・アパレル業界の課題解決のために開発した、水の使用量を大幅に削減できるインクジェット捺染(なっせん)プリンター「フォレアス」を使って制作した5着の衣装を東京都と京都市で展示すると発表した。淡水保全を目指して国連が制定している「世界水の日」(3月22日)に合わせて開始する「トゥルー・ブルー・テキスタイル」プロジェクトの一環としている。
東京では3月16、17日に渋谷PARCO4階のエスカレーターサイドで、京都では3月22~24日に京都市京セラ美術館の光の広間で実施。いずれも入場無料で、趣旨に賛同する人に、先着順で水面柄の生地「トゥルー・ブルー・テキスタイル」を提供する。
「水を守るために、まとうファッション」をコンセプトとした衣装は、水質の良さで知られる仁淀川(高知県)の「水面の柄」をフォレアスでプリントし制作。デザイナー森永邦彦氏が設立した会社「アンリアレイジ」(東京都港区)やファッション専門スクール「バンタンデザイン研究所」の学生が担当した。アンリアレイジは、「循環する一滴の水から発想した地球型」のドレスやレインコートを作った。バンタンデザイン研究所の学生は水の「変化し続ける強さと美しさ」を表現したという。
詳細は京セラのホームページ。