TOPPAN グループのONE COMPATH(ワン・コンパス、東京)が運営する「Shufoo!」は、月間1600 万人(2025年12月現在)が利用し、全国12万店以上が参加する国内最大級の電子チラシサービス。日々買い物の情報を収集している人も多いだろう。この「Shufoo!」が持つ日本全国 365日のチラシデータと全国 1100 万人のユーザーデータを小売業界の販促支援につなげようと、ワン・コンパスは、次世代販促支援 AI ツール「Shufoo!AI(シュフーエーアイ)」の本格提供を、 1 月7日(水)にスタートする。
小売業界では、原材料価格の高騰や人手不足といった構造的な課題に加え、デジタル施策の高度化・複雑化が進み、販促活動の中でも従来以上の効率性と成果が求められているという。限られた人員体制の中で複数メディアを横断的に運用する必要があり、データ活用やデジタルツールへの対応が大きな負荷となっている。一方、チラシ販促については、施策ごとの効果を十分に検証できず、「どの企画が、どの顧客層に、どの程度寄与したのか」を把握しにくいという課題がある。競合を意識した価格設計や売場・訴求内容の検討に多くの工数を要するなど、企画立案から制作・改善までのプロセス全体に非効率が生じているとの声も多く寄せられてきた。こうした状況を受け、ワン・コンパスは、電子チラシサービス「Shufoo!」を通じて蓄積してきた膨大なデータを基盤に、AIを活用した販促支援サービス「Shufoo!AI」の開発を進めてきた。
「Shufoo!」は、日本全国のスーパーやホームセンター、家電店、ドラッグストア等のチラシを無料でチェックできるほか、各店のおすすめ商品、タイムセール、バーゲン情報、クーポンや割引デーの情報、レシピ検索など、買い物のお得情報を満載。スマートフォンアプリのほか、PC やタブレットなどさまざまな端末で利用できる。全国・年間365日のチラシデータに加え、月間1100万人のユーザーによる1億回以上の閲覧データ、月間約1000万回の来店データを保有している。これらのデータをもとに、チラシ画像を AIとOCR(文字認識)技術で分解・構造化し、タイトル・掲載時期・商品構成・価格帯などの要素を多角的に分析。さらに、ユーザー属性別に来店有無を把握できるレポーティングサービス「Shufoo!ビジトラ」と組み合わせることで、閲覧から来店までの行動を可視化し、販促効果の分析や改善につなげる AIモデルを構築している。
2025年10月に提供を開始したβ版から大幅にアップデート。β版での検証を通じて得られた知見をもとに、今回、 AIチャットボットによる販促企画支援、チラシの読み込みで解析する公開前チラシの評価機能、テーマやキーワードから過去のチラシデータを画像で検索・参照できる機能などを搭載し、有償での本格提供をスタートする。これにより、企画立案から制作、振り返りまでの一連の販促業務をデータと AIで支援し、経験則に依存しない、再現性の高いデータドリブンな販促活動の実現を目指していく。
具体的な機能としては、まず、販促施策の相談ができる「AI チャットボット機能」。直感的に質問を投げかけるだけで、「Shufoo!」が持つチラシデータや市場動向、商品ごとの価格推移を多角的に分析して回答する。「昨年5月に掲載が多かった商品TOP10とその掲載回数は?」「今年8月の来店数を最大化するための週別商品構成は?」といった具体的な質問に対し、膨大なデータから最適な回答を生成。定型レポートでは対応しきれない個別の疑問や、複雑な条件での分析要求に柔軟に対応し、販促担当者の企画立案業務を強力にサポートする。対話を通じて深掘り分析することができ、データに基づいた販促戦略の立案を効率的に行うことができる。
2つ目は、販促テーマのキーワードから過去のチラシデータを一括表示する機能。任意のテーマやキーワードを入力すると、該当するチラシ画像が一覧表示され、これまで市場でどのような訴求が行われてきたのかを視覚的に把握できる。市場全体で活用されている販促テーマと自社の過去の取り組み状況を比較することで、自社の強みや不足しているテーマを明確化し、企画立案の中での差別化ポイントを発見することができる。また、季節要因や市場トレンドを踏まえた中長期的な販促設計にも活用でき、戦略的な販促カレンダーの構築をサポート。さらに、各テーマの来店への寄与度や効果測定データを確認することで、感覚に頼らず、データに基づいた有効性の高い販促テーマを選定できる。
3つ目は、自社チラシの市場競争力を客観的に評価し、価格戦略の最適化を支援する機能。過去に配信したチラシはもちろん、配信前のチラシをアップロードすることで、事前に価格優位性を5段階で評価できる。市場の中央値・最高値・最安値との比較により、各商品の競争ポジションを即時に把握し、配信前の価格調整ができるようになる。
今回追加されるすべての機能は、β版を利用者から順次公開予定。「Shufoo!AI」利用希望は、ホームページ等で受け付ける。
ワン・コンパスは今後、「Shufoo!AI」の対応業態や商品カテゴリを随時拡大し、流通小売やメーカーの販促活動内での業務効率の向上、販促効果の最大化を支援していくという。また、同サービスを通じて、従来の電子チラシを配信するメディアサービスから、データとAIを活用した「メディア×AI マーケティングサービス」として進化させていくとしている。










