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香川県丸亀市が「世界の持続可能な観光地100選」で世界2位 シルバーアワードも同時受賞

 香川県丸亀市は、オランダの国際認証団体「グリーン・ディスティネーションズ(GD)」が選出する「世界の持続可能な観光地 TOP100選」で、2023年に続き2度目の選出を果たした。最終審査では「ビジネス&マーケティング部門」で見事世界2位に輝き、あわせて地域全体の持続可能性を評価する認証制度でも「シルバーアワード」を受賞。同市の観光まちづくりが、国際的な基準において極めて高い水準にあることが証明された。

 「持続可能な観光」(サステナブル・ツーリズム)は、地域の自然環境や文化、伝統を守りながら、来訪者を受け入れ地域経済を発展させる観光の在り方。丸亀市では2022年から、行政、地域事業者、学生が三位一体となって地域資源を見つめ直し、新たな価値を創造する取り組みを加速させてきた。今回、評価の鍵となったのが「街が教室になる ― 次世代に繋ぐ、学びから始まる循環型観光」と題したグッド・プラクティス・ストーリーだ。

 象徴的な取り組みとして、名勝・中津万象園から出る剪定(せんてい)松葉を活用。本来は廃棄される松葉をレモン農家が畑のグランドカバーとして利用し、そこで収穫されたレモンが市内の事業者によってレモネードへと加工・販売される。また、レオマリゾートでは、ホテルでの調理過程で発生する生ごみをたい肥化し、その肥料で育てた野菜をパーク内のレストランで提供する循環システムを構築した。これらの事例は、単なる環境保全を超えて地域の産業同士を結びつけ、新たな経済的価値を生み出している。

 さらに同市は、こうした地域課題の解決プロセスを学びのプログラムへと昇華させ、教育旅行の誘致にも積極的に取り組んでいる。シルバーアワードの審査は、文化伝統や自然環境など84の国際基準に基づいて厳格に行われるが、丸亀市は特に「文化と伝統」と「社会福祉」の面で高い評価を得た。世界2位という実績は、行政と地域の多様な関係者が一丸となって築き上げた「循環」の成果と言えるだろう。