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日米書評で絶賛の一冊 第二次大戦の実体験描く

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 ウクライナとロシアの戦争が長期化する中で、戦争を扱った作品『チャンス〜はてしない戦争をのがれて〜』(ユリ・シュルヴィッツ著、小学館)が注目されている。死と隣り合わせの少年時代を過ごした著者の姿に、平和への思いを改めて強くする一冊だ。

 ポーランド生まれのユダヤ人であるユリ・シュルヴィッツ氏が第二次世界大戦に巻き込まれたのは、まだ4歳の時。ナチスドイツ軍の攻撃の後ポーランドを脱出し、家族とともに各地を転々とした日々の生々しい記憶を、豊富なイラストとともに描いている。戦中の8年間、あらゆる場面で死と隣り合わせにいた少年が懸命に生きようとする姿や、家族の絆、そして偶然の幸運が重なる展開に絶賛の声が届いているという。アメリカではNYタイムズの「Best Children’s Book」にも選出されるなど、話題の戦争文学だ。税込み1,760 円。