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リチウムイオン電池の材料として必要なレアメタル 大平洋金属が低コスト抽出工程を開発

レアメタルの低コスト抽出工程を開発 大平洋金属、リチウムイオン電池の材料 画像1
大平洋金属×エマルションフローテクノロジーズ 「エマルションフローを活用したリチウムイオン電池材料向け原料の製造プロセス」を開発

 

 大平洋金属(東京都千代田区)はこのほど、リチウムイオン電池の材料として必要なレアメタル(希少金属)を、商業生産可能なレベルの低コストで抽出する工程を開発した、と発表した。

 エマルションフローテクノロジーズ(茨城県東海村)と共同で開発した。レアメタルは、電気自動車の普及に伴うリチウムイオン電池の需要増大で、低コストで安定的に供給する体制の確立が求められている、という。

 大平洋金属は、従来の抽出技術と比較して低コストで純度の高い元素分離が可能な抽出技術「エマルションフロー」を活用。商業規模で生産するために装置の研究を進め、従来の手法に比べて高効率な抽出工程の開発に成功。コスト面を含め、商業生産にも十分適用できる実用性があることも確認したという。

 大平洋金属は「リチウムイオン電池の材料にとどまらず、その他のレアメタルの高効率・高純度の低コスト精製プロセスを開発し、事業化していく」としている。