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「ミステリーのまち」愛知県蟹江町がショートムービー「眠り薬」を公開 原作は同町出身の探偵小説家・小酒井不木

愛知県蟹江町がショートムービー「眠り薬」を公開 探偵小説家・小酒井不木が原作、「ミステリーのまち」アピール 画像1
愛知県蟹江町 ショートムービー「眠り薬」

 

 愛知県蟹江町(かにえちょう)は、同町出身の探偵小説家・小酒井不木(こさかい・ふぼく)原作のショートムービー「眠り薬」を製作、ユーチューブで公開している。

 蟹江町は、大正から昭和の初めにかけて活躍し、江戸川乱歩など後輩の育成に尽力したという小酒井不木を広く紹介しようと、「ミステリーのまち」としてシティープロモーションを展開。これまで「死体蝋燭(ろうそく)」「安死術」「網膜現像」の小酒井作品のショートムービーを製作しており、今回が4作目。「20世紀少年」「TRICK」「SPEC」などで知られる映画監督・堤幸彦氏の協力を得ているという。

 製作した「眠り薬」は、原作を大胆にアレンジし設定を現代化。さえない大学院生がパーティーで美女と出会い、彼女からある依頼を受けることで巻き込まれてしまう約38分のサスペンスストーリーだ。主演は俳優の水野勝さん、相手役にドラマやCMに出演している小高サラさん。

 蟹江町によると、小酒井不木は1890(明治23)年生まれの医学者、翻訳家、作家。江戸川乱歩、横溝正史らとも交流を重ね、多くの作品を手がけた日本探偵小説界の草分けといえる人物だという。38歳で急逝したものの、大正から昭和初期のわずか5年あまりの間に140以上の作品を執筆した。