ハーブ、とカタカナで言うと“洋”な感じがするけれど、日本にももちろんさまざまなハーブがある。中でも身近なのはヨモギ。よもぎ餅をはじめ、沖縄そばの薬味になっていたり、よもぎパンだったり、もちろん薬草としての効能もあって「ハーブの女王」ともいわれている。国内の主なヨモギ44種類を紹介した『ヨモギハンドブック』(山下智道著、文一総合出版・東京、税込み1980円)が発売された。
草餅の原料としても有名なこの植物、その種類は驚くほど多い。一見似ている種類が多いヨモギ類を、葉と頭花の特徴で見分けられるように編集。識別だけでなくその種の個性、いわば「草となり」を紹介したヨモギ専用の植物図鑑だ。
食用や薬用、神事や魔術など、ヨモギと人の暮らしとのさまざまな関わりについても、豊富な情報が盛り込まれている。巻末には「全国ご当地よもぎ餅一覧」も収録されている。