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福島の子どもたちに寄り添った展示を震災から継続 東京・新宿で「3月11日の、あのね。#14」展

 2011年3月11日の東日本大震災で被災した子どもたちの作品を展示することから始まった「3月11日の、あのね。」展が、今年も3月22日(土)~29日(土)まで、東京・新宿のこくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロのギャラリー・展示室で開催される。期間中の10時~19時(最終日17時まで)。入場無料。NPO法人3.11こども文庫が主催。

 東日本大震災直後に、福島県相馬市の小学校3年生の子どもたちの描いた約200点の作品を10年後に返却する約束のもと、NPO法人3.11こども文庫の蟹江杏理事長が預かり、毎年「3月11日の、あのね。」として展覧会を開催してきた。2021年に10年を迎え、18歳になった子どもたちに返却を行った。震災から14年が経過したが、「今」の福島県の子どもたちと共に新たな活動や作品の制作を続けている。14回目の今回は、地域に根差したこども文庫の取り組みと、福島県大熊町で進めている演劇を軸に行っている教育活動を紹介する。

 「童話『きおくの森』原画展」では、書籍化された大熊町オリジナルストーリーの童話の原画を一堂に展示する。「生きる」という普遍的なテーマを取り上げた「きおくの森」。新しい町に移住してきた「都会の子」と東日本大震災による悲しみを抱えた「過去の男」。不思議な少女「青の少女」や白の作業員、旅人、都会から来た少女らの出会いを通じて、未来に向かって人生を前向きにとらえ歩み出す様子を描く。

 こども文庫活動紹介の活動や、震災直後に相馬市の子どもたちが描いた作品「未来の福島・相馬」の複製のパネル展示、チャリティーショップも展開する。

 また、26日(水)には、福島県大熊町の子どもたちによる「きおくの森」のアートパフォーマンス公演を行う。公演の詳細は、スペース・ゼロのホームページに掲載している。