
弁当作りや自分で料理をした体験を写真や絵と合わせて表現する小中学生対象のコンテスト「弁当の日おいしい記憶のエピソード」(主催:株式会社共同通信社、共催:全国小学校家庭科教育研究会、全国中学校技術・家庭科研究会)の2024年度受賞者の表彰式が3月22日、東京都内で行われた。アイルランドにいた幼稚園~小学1年の時に細巻きずしの弁当を持っていた思い出を書き、文部科学大臣賞に輝いた山口県周南市立秋月中1年の三井祐人さんは「弁当には国を超え友情を広げる力がある」と思いを語った。コンテストは2024年9~11月に募集、2477点の応募があった。
2001年2月に校長として赴任していた香川県綾川町立滝宮小学校で「子どもがつくる弁当の日」の活動を始めた竹下和男さんは「おいしい記憶は宝。それを世界の一人一人に広げていけば世界平和につながる」と活動の意義を説く。三井さんの「弁当の力」と題する作文は、それまで距離を感じていたクラスメイトが「ジャパニーズスシ」と興奮し、みんなに溶け込むことができたという内容。表彰状を手に「日本食材の入手が困難な中、毎日日本のお弁当を作ってくれたお母さんに感謝しています」とスピーチした。

コンテストの特別協賛社のキッコーマンは、キッコーマン賞として、小学生の部に福岡市立玉川小2年の坪根愛さん、中学生の部に宇都宮市立河内中3年の鈴木日和さんを選出。坪根さんは「ハッピーな一日」というタイトルで「たまごやきがハートだったらわくわくする」と記した。キッコーマンの大津山厚・執行役員は「(作文が)琴線に触れ、私もハッピーになった」と話した。鈴木さんは「思いやりとお弁当」という作文で、妹のために弁当を作ったエピソードを紹介し「お弁当には、栄養だけでなく相手を想う気持ちが入っている」と書いた。大津山さんは「心から共感した」と述べた。

協賛社の日清オイリオグループは、「ぼくだけの安心・安全弁当」と題し、食物アレルギーに配慮してくれる母親の弁当が「安心・安全」と書いた、奈良市立佐保小6年の平井陽希さんに日清オイリオ賞を授与。同社広報部の松山綾課長は「アレルギーと付き合う前向きな姿勢に感動した」と選考理由を説明した。同じく協賛社のワオは、「おもしろだがしべんとう」と題して、駄菓子を活用して弁当を作ったという福岡市立今宿小2年の古河ひまりさんにお弁当デリ賞を贈った。

その他の各賞の受賞者と作文の題は次の通り。
【共同通信社賞】市村光希さん(東京都町田市立真光寺中2年)「ホームラン弁当」
【全国小学校家庭科教育研究会賞】山岸永和さん(山形県南陽市立宮内小4年)「お父さんと一緒に料理 にちょうせん」
【全日本中学校技術・家庭科研究会賞】髙橋太陽さん(宮城県気仙沼市立大谷中2年)「サンドイッチ」
【特別賞・小学生の部】(作文の題は省略)山口桜さん(東京都江戸川区立平井西小5年)畑中結翔さん(和歌山県智辯学園和歌山小4年)福留空駕さん(高知県安芸市立井ノ口小3年)重永龍乃慎さん(宮崎県木城町立義務教育学校みどりの杜木城学園6年)大濵美緒さん(沖縄県石垣市立平真小5年)
【特別賞・中学生の部】(作文の題は省略)斉藤華奈さん(東京都足立区立第十三中2年)丸山まなみさん(兵庫県雲雀丘学園中1年)田中綾莉沙さん(兵庫県関西学院中3年)室津奎心さん(愛媛県松山市立勝山中3年)唐木咲智さん(愛媛県松山市立余土中1年)
【学校賞・小学校の部】和歌山県智辯学園和歌山小
【学校賞・中学校の部】神奈川県横浜市立早渕中