ライフスタイル

2025年、アジアでは何が流行ったのか? TNCアジアトレンドラボが8エリアの「トレンドランキング2025–2026」を発表

 2025年、何がはやったか。日本のトレンドランキングを見ても、さほど驚きはないが、アジア各国のランキングとなると興味深い。ちょっとした旅行気分で眺めてみよう。

 TNC(東京)が運営する「TNCアジアトレンドラボ」は、「アジア8エリア トレンドランキング2025–2026」を発表した。対象は中国・韓国・台湾・タイ・ベトナム・インドネシア・フィリピン・インドの8エリア。それぞれの国や地域で「なにがヒットしトレンドになったのか?」を、現地ボードメンバーに対するヒアリングや実態調査で探り、TNCアジアトレンドラボで分析、上位5位のランキング形式にまとめたレポートだ。まずは東アジアを紹介していこう。

中国

①中国アニメ映画『哪吒2』の大ヒットで関連グッズも人気
②Z世代に広がる「LABUBU」熱で関連市場も活性化
③中国産ゲーム「黑神話悟空」と聖地巡礼観光
④コスパ重視で日本の回転ずしチェーンが盛況
⑤暮らすように滞在する、新たな旅行スタイル「旅居」

 TNCは、中国では他者との共感やコミュニティーへの参加を通じて、帰属意識や精神的な満足を求める若者が増えていると分析。期間限定コラボ商品や数量限定商品はSNS上で注目を集めやすく、投稿することで自己肯定感が高まり、承認欲求が満たされる傾向が見られるという。

韓国

①ヘルシープレジャーのトレンドで「ゼロシュガー市場」が急成長
②韓国メイクの新トレンド「モカムース」カラー、他分野にも波及
③推し活・コスメ・レトロなど、アイテムが多様化するキーリング
④高品質×低価格の「DAISOコスメ」でコスパ美容
⑤SNS発のトレンドが生む、2025年の大ヒットコンビニスイーツ

 韓国の食トレンドは多様化が進行中。「0キロカロリー」「0シュガー」などの「ゼロ」商品は、楽しみながら健康を維持したいという「ヘルシープレジャー」の価値観を背景に人気を拡大している。トレンドへの感度が高い若者層では消費サイクルが短い傾向にあるものの、身体的な健康と精神的な満足の両方を、気分やシーンに応じて柔軟に選び分ける消費行動がみられるようだ。

台湾

①「ちいかわ」ブームが継続中、イベントに600万人が来場
②目玉焼き味の大ヒットで、「変わり種スナック」が続々登場
③AI製茶が話題のドリンクスタンド「UG TEA」
④Threadsが生む新たな台湾フードトレンド
⑤「味の冒険」で広がるパクチーフレーバーブーム

 台湾では2025年、SNSを起点としたトレンドフードが次々と登場。目玉焼き味やカクテル味といった変わり種のポテトチップスがThreadsを中心に話題を集め、SNSやネット上では賛否両論を巻き起こすパクチーブームも過熱した。台湾ではZ世代を中心にThreadsの利用が定着しており、同アプリはトレンド情報を収集するうえで欠かせないツールとなっているそうだ。

 その他の国のランキングは下記のとおり。

タイ

①低カロリーの「ピリ辛こんにゃくスナック」が大ヒット
②日本発祥「塩パン」がSNSでトレンドフードに
③「チビTシャツ」人気が再燃、Y2K×古着のリバイバル
④ハイセンスな若者が集う「コミュニティスペース」
⑤Butterbear&モンチッチ、人気ブランドがコラボを展開

ベトナム

①映え×ヘルシーな「抹茶×ココナツ」ドリンク
②「VinFast」が都市型EVと配車アプリで市場のEV化を加速
③ラインアップが拡大する自熱式食品「Cơm tự sôi」
④デリバリー参入で進化する、屋台・ストリートフード文化
⑤ブラインドボックスでZ世代が熱狂する「Baby Three」

インドネシア

①中国茶ミルクティーが「新定番」のドリンクとして台頭
②新スポーツ「パデル」、SNS・国際大会で注目され大ブーム
③中国発アートトイの「ブラインドボックス」
④自分好みを探す「アートマーケット」がカルチャースポットに
⑤若者文化が根付く「ブロック M」に人気店が続々オープン

フィリピン

①安価でファッションを楽しめる古着屋「ウカイウカイ」
②各地のモールでコート急増中、新スポーツ「ピックルボール」
③欧米風ペイストリーが「おやつ文化」の新定番に
④伝統素材を現代風にアレンジした新ファッションアイテム
⑤配車アプリ市場で多様なサービスを展開するサービスが登場

インド

①抹茶ブームが拡大、健康志向層が「抹茶ドリンク」を支持
②民族衣装×洋服のハイブリッドスタイルがトレンドファッション
③Z世代が熱狂するモダンな辛さ「チリオイル」
④伝統的な宗教行事・お祭りがフェスとして新しいカルチャーに
⑤日本のアニメ文化が若者カルチャーとして定着