スポーツ

決勝は不動パイレーツと新家スターズ 全日本学童野球

 小学生野球の高円宮賜杯第43回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントは10日、大田スタジアムで準決勝を行い、不動パイレーツ(東京)が4-0で八日市場中央スポーツ少年団(千葉)を下して決勝進出を決めた。先発の阿部が6回2安打で完封した。

新家スターズ(大阪)は投打がかみ合い5-1でレッドサンズ(東京)に快勝した。

両チームはともに初の優勝を目指し、11日に大田スタジアムで行われる決勝に臨む。

▽不動パイレーツ(東京)4-0八日市場中央スポーツ少年団(千葉)

 阿部が2安打完封

 不動パイレーツは阿部成真が2安打完封し、初の決勝進出を果たした。永井丈史監督は「出来すぎです。今日も接戦になると思っていた。阿部が最高のピッチングをしてくれた」と好投をたたえた。

 阿部は四回の先頭打者に初安打となる二塁打を許したが、三振と内野飛球二つで走者を進ませずに切り抜け、五、六回も危なげなかった。これで15イニングを無失点。状況に合わせてメリハリのある投球ができており「緊張するけど投げられる。全国の舞台で一皮むけた感じがした」と自信を深めている。

 決勝に向けて永井監督は「個人的には意外と落ち着いている。選手達から強く勝ちたいという思いが出てくると思う。いつも通りの野球をするだけ」と自然体だった。(勝村和弥)

完封勝利を挙げて喜ぶ不動パイレーツの阿部=手前(10日、大田スタジアム=宮下凌)
完封勝利を挙げて喜ぶ不動パイレーツの阿部=手前(10日、大田スタジアム=宮下凌)

▽新家スターズ(大阪) 5-1 レッドサンズ(東京)

 宮本が驚異的活躍

  危なげなく勝ち進んできた新家スターズ(大阪)は準決勝も5-1と快勝だった。大会屈指の好投手レッドサンズの藤森一生から3点を奪った。専用グラウンドにピッチングマシンを10台設置する恵まれた環境で、速球対策は万全だった。

 チームを引っ張るのは1番に座る捕手の宮本一希だ。この日は二塁打を含む2安打で2度ホームを踏んだ。5試合で14打数9安打、10得点と驚異的な活躍を見せている。

 宮本は「始動を早めてコンパクトに打つ」というアドバイスが好調の要因だと明かす。「コーチのおかげ」と謙虚に話した。あと1勝に迫った全国優勝について問われると、口調を強め「ここまできたら絶対に優勝したい」と言い切った。(吉井虎楽)

四回、盗塁と失策で三塁に達した新家スターズの宮本=右(10日、大田スタジアム=宮下凌撮影)
四回、盗塁と失策で三塁に達した新家スターズの宮本=右(10日、大田スタジアム=宮下凌撮影)