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初出場の菱・境野フューチャーズ(群馬)が勝利 全日本学童野球2回戦(2)

 小学生野球の高円宮賜杯第43回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントは7日、神宮球場などで2回戦が行われた。

 決勝は11日に大田スタジアムで開催される。

【8月7日:神宮球場で行われた各試合のリポート】

▽菱・境野フューチャーズ(群馬) 10 - 7 四箇郷少年野球クラブ(和歌山)

 「楽しんでいこうぜ」を体現

  初出場で2回戦から登場した菱・境野フューチャーズは、三回に打者10人を送る攻撃で6点を取るなど打線がつながり、初勝利を挙げた。三回に満塁の走者一掃の二塁打を放った越川丈は「みんながつないでくれたので、返そうと思った」とチームメートへの思いを口にした。

 和田久雄監督が「楽しんでやると決めていた。笑顔でやらなければ、いいことはない」と話す通り、最大の武器はチームにみなぎる明るい活力。4番に座る高橋の「88」などユニークな背番号が並ぶのも「主将は10番で、それ以外は選手が好きな番号を選ぶ」というチームの方針だ。

 マクドナルドトーナメントのキャッチフレーズ「楽しんでいこうぜ」を体現する初出場チームが旋風を巻き起こせるか。(吉井虎楽)

チームメートと勝利を喜ぶ菱・境野フューチャーズの越川丈=右から2人目(7日、神宮球場=畑岡峻介撮影)
勝利を喜ぶ菱・境野フューチャーズの選手たち(7日、神宮球場=畑岡峻介撮影)

 

▽不動パイレーツ(東京) 1 - 0  常磐軟式野球スポーツ少年団(福島)

 「スミイチ」守って3回戦へ

  不動パイレーツはキャプテン永井大貴が5回無失点と好投し、3回戦進出を決めた。一回に小原快斗の本塁打で得た1点を守り切った。

 永井は三回まで打者9人の完璧な立ち上がり。四回は死球と安打を許し、失策もあったが、好守に救われた。圧巻は五回。一死二、三塁から「できれば三振が取りたかった」と振らせにいって2者連続空振り三振を奪った。  

 「体が小さいので120キロの球は投げられないけど、コントロールだけは自信がある」と持ち味を自覚している。切れのいい球は球速以上に速く見える。「地区大会とはレベルが違う相手がほとんどだが、優勝したい」と力強い言葉を口にした。

 父親の永井丈史監督は「教えてはいない。彼なりに研究して工夫したピッチングをしている」と独特の勝負勘を認める。(宮下凌)

一回、三振を奪ってこぶしを握る不動パイレーツの永井(7日、神宮球場=吉田妃麻里撮影)
一回、三振を奪ってこぶしを握る不動パイレーツの永井(7日、神宮球場=吉田妃麻里撮影)

全試合の詳報、ライブ配信は、高円宮賜杯 第43回 全日本学童軟式野球大会HPで配信中。