小学生野球の高円宮賜杯第43回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントは8日、大田スタジアムなどで3回戦8試合を行い、初出場の八日市場中央スポーツ少年団(千葉)が 6-3 で藍住南タイガーススポーツ少年団(徳島)を破り準々決勝進出を決めた。
不動パイレーツ(東京)は7-0で菱・境野フューチャーズ(群馬)に快勝した。
決勝は11日に大田スタジアムで行われる。
【8月8日:大田スタジアムで行われた各試合のリポート】
▽八日市場中央スポーツ少年団(千葉) 6-3 藍住南タイガーススポーツ少年団(徳島)
富永が1試合2本塁打、勝利に貢献
初出場の八日市場中央スポーツ少年団がベスト8進出を決めた。投手の富永孝太郎が一回にソロ本塁打、六回には3ラン本塁打を放って勝利に貢献。「思い切り振って駄目なら駄目でいい」と打席に臨んで最高の結果を出し「気持ち良かったし、うれしかった」と振り返った。
投手としては一回に2点を失ったものの重圧のかかる先発で試合をつくった。宇野貴雄監督は「主将としてエースとしてチームを引っ張ってくれている」と感謝する。
9日の準々決勝はチームとして初めての4日間での4連戦となる。選手たちにはこれまで経験したことのない疲労があるが、宇野監督は「表情はしっかりしている。試合を重ねるごとに自信が満ちあふれてきている」と成長を実感している。(吉井虎楽)
▽不動パイレーツ(東京)7―0菱・境野フューチャーズ(群馬)
阿部が3連続三振奪い、流れ変える
不動パイレーツは先発の阿部成真が5回無失点で7三振を奪い、打っても三回に本塁打を放った。
永井丈史監督が勝負のポイントと振り返ったのは、二回無死二、三塁のピンチだった。阿部は「三振しか狙っていなかった」と圧巻の3者連続三振。流れを一気に引き寄せた。
三回には中堅右に本塁打を打ち込み、父親の巨人・阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチを思わせる長打力を見せた。「ド真ん中を振り抜いた。点差があったのでホームランか三振かと思っていた」と思い切ったスイングだった。「全国大会なのでチームはいつもより盛り上がっている。優勝を目指したい」と力強く話した。
チームは3試合連続の零封勝利。阿部と、7日に好投したキャプテンの永井大貴、この日2番手で好投の小原快斗の3本柱が快進撃を支えている。(宮下凌)