小学生野球の高円宮賜杯第43回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントは6日、神宮球場、駒沢オリンピック公園総合運動場硬式野球場などで1回戦19試合を行い、初出場の松山NORTHベースボールクラブ(愛媛)が8-4で宇佐北部クラブ(大分)を破った。
昨年ベスト8のレッドサンズ(東京)は4-0 で里庄町少年野球クラブ(岡山)に快勝した。
決勝は11日に大田スタジアムで開催される。
【8月6日:神宮野球場で行われた各試合のリポート】
▽松山NORTHベースボールクラブ(愛媛) 8-4 宇佐北部クラブ(大分)
創立4年目で初出場の松山NORTHベースボールクラブを率いて勝利をものにした阿部勇太監督は「最後の一球まで諦めないということを大事にして、粘っているうちに流れをつかむことができた」と手応えを口にした。
松山NORTHベースボールクラブは、3-3の四回に暴投で勝ち越し、五回には重盗などで4点を追加した。一回にチーム初安打となる左前打を放った木藤愛翔は、三回に適時二塁打し、四球を選んだ五回には重盗でホームイン。「まあまあ緊張した。何としても塁に出る、何としてもランナーを返すという気持ちで打席に立った。思い通りのスイングができた」と活躍を振り返った。木藤は救援投手としても五、六回に投げて最後の打者を打ち取った。
「一戦必勝」が信条の阿部監督は「自分たちがやれることをやる。それを監督、コーチが支えてしっかりと勝ち進んでいきたい」と話した。(吉田妃麻里)
▽レッドサンズ(東京) 4-0 里庄町少年野球クラブ(岡山)
レッドサンズは主将でエースの藤森一生が4回無安打と力投した。四死球で2人の走者を許したものの、相手に付け入る隙を与えなかった。初戦の緊張感はあったというが「キャプテンが緊張を見せられない。みんなを引っ張る立場だから」と一回から全力投球で流れをつくった。
最速124キロを記録したことがある球威はもちろん、随所にクイック投法を交え、チェンジアップも効果的だった。藤森は「合わされるのでなく、自分のテンポで投げること」と意図を説明した。
門田憲治監督は「初戦は大事だから藤森一生を起用した。キャプテンとしてこの大会に懸ける思いが出ていた。期待に応えてくれた」と気迫に感服していた。(矢嶋研吾)
▽丸亀城東少年野球クラブ(香川) 8-3 八戸ベースボールクラブ(青森)
丸亀城東少年野球クラブは四回に2死からキャプテン藤田真梨果の左前適時打など4連打で5点を奪って試合を決めた。チームを引っ張る女子キャプテンは「初戦で緊張感があったけど、四回にいい流れになった。楽しくできた」と納得の表情だった。日本貴浩監督は「リーダーシップが発揮できる。迷いなく主将を任せた」と全幅の信頼を置く。
「一生懸命が合言葉」という藤田の好きな選手はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表のヌートバー(カージナルス)。「いつも一生懸命だし、喜ぶ姿がかわいい」と照れながら話した。(渡邉壱輝)